Sales and Leaseback Leveraged Lease
賃借人(Lessee レシ―)のが借り受け財産が香港以外で使用される場合や、リース財産が単独、または、無償還(non-recourse)でリースされているばあには、セール・アンド・リースバック契約やレバレッジ・リース契約によって取得した工場や機械類の税務上減価償却の適用に制限が存在します。また、別途、船舶及び航空機にも特別規定が存在します。
セール・アンド・リースバック レバレッジ・リース Sales and Leaseback Leveraged Lease
無償還金融(non-recourse)とは、事業主の親会社と法的に別個の独立した事業を運用することです。プロジェクトからのキャッシュフローと完全に分離させ所有資金を調達します。
プロジェクトが失敗または倒産した場合にも債権者は関連した全ての債権の償還をそのプロジェクトの資産及びキャッシュフロー内で請求しなければいけず、それ以外の財産に対しては債権の弁済を請求することができます。
売却再リース(Sales and Leaseback セール・アンド・リースバック) とは、会社がある事業用設備を金融会社などに売却し資金を調達すると同時にその設備を長期賃借契約を結び生産活動に利用する方法です。
レバレッジ・リース(Leveraged Lease)とは、貸出人(lessor レッサ―)がリース料金を主要財源としてして、船舶及び航空機を購入し、多数の出資者にリースする方法です。賃借人(Lessee レシ―)は、船舶及び航空機といったリース料金の比率が高い場合、リースを開始した数年間は、税務効果を利用してリース料金を購入した数年間減価償却することができます。投資家全員で航空機を購入し航空機を海外の商社や航空会社にリースしてリース料収入を得て、リース終了後にその航空機を売却するという取引です。この取引をすると、リース期間の前半くらいの期間、つまり10年リースであれば5~6年くらいまでは、航空機の減価償却費(航空機の購入価格を毎年一定額経費とすることができる額)と利息の合計額が、リース収入より多くなります。つまり、5~6年間は赤字になるということです。
日本の不動産、船舶、航空機のレバレッジ・リース債券
生命保険を利用した節税商品は香港で盛んですが、このレバレッジ・リースはアメリカで盛んに行われて、日本にも普及しました。
日本の国税当局は、当初、この節税方法を否認し追徴課税を課しました。その後、行政裁判で国税側の敗訴が確定したものの、2005年税制改正で、組合によるリース事業は、不動産所得の赤字には認められないとして、出資額以上の損失を赤字として計上することができなくなったため、レバレッジ・リースによって作り出された赤字分を他の所得から差し引くことができなくなったしましいました。
航空機のリースに関しては、2007年に適用され現在の日本ではレバレッジ・リースは、ほとんど節税効果のないものになっています。