中国銀行(香港) / Bank of China
中国銀行(香港)/Bank of China (Hong Kong) Limited (“Bank of China (Hong Kong)"あるいは"BOCHK")はHSBC香港と同様に、成人である満18歳以上であれば、日本や米国と異なり海外旅行者の身分でも銀行口座を開くことができます。
中国銀行といっても北京や上海で登録している本土系の銀行とは別法人格で、香港の法律に準拠して2001年に設立し香港株式市場に上場(HK.2388)したグループ銀行となり、南洋商業銀行を完全子会社とするほか総資産および預金量で香港第2位の商業銀行に成長しています。
香港ドル発券銀行の一つでもある中国銀行香港は、香港国内に197支店を構えています。取り扱い通貨が他行に比べて多く、例えばDanish Krone(DKK)、Norwegian Krone(NOK)、Swedish Krona(SEK)、Brunei Dollar(BND)、South African Rand(ZAR)などがプラスされます。また、中国本土系の銀行という強みを活かして人民元に関連するサービスが充実しているのが特徴と言えます。
オフショア海外銀行口座として中国銀行香港 Bank of China Hong Kong
中国銀行香港は、香港の他行と同じくマルチカレンシーで投資口座もあるほか、特に人民元の小切手や入金ATMなど決済や投資商品が優遇されているメリットがあるので、中国本土との取引のあるアッパー層の賢明な投資家は、中国銀行香港のマルチカレンシー口座をメインのGlobal & International banking accountとして選択し、はたまた海外の利回りの高い投資案件の決済口座として有効活用されています。
中国銀行香港の口座種類と最低預金額 TRB
中国銀行香港の口座で、まず気をつけておきたいのが口座がクラス分けされることです。日本の銀行の場合、口座におカネが入っていなくても何の問題もありませんが、中国銀行香港の場合、口座残高が一定水準を下回ると下位クラスに強制ダウングレードになってしまいます。ここでは、簡単に預金残高を言いましたが、正確には総取引残高(TRB: Total Relationship Balance/全面理財総値)という金額で算定されます。
一般の個人が利用する総合理財口座(Integrated Account/総合理財戸口)には、飛行機のファースト/ビジネス/エコノミークラスのように預ける予定の預金残高の多い少ないに応じレベルを選択できます。
i-Free Banking/自在理財、Enrich Banking/智盈理財、Wealth Management/中銀理財といった3つのヒエラルキーがあります。
以下の表のように、アッパークラスになればなるほど、TRBは高くなり必要とされる預けるべき額が高額になることがわかると思います。余談ですが、その金額に達しないと口座のグレードをダウングレードしない限り2019年まで口座維持手数料(Below Balance Fee/低額結存服務費)と言われるペナルティーが発生していました。
口座クラス | Wealth Management/中銀理財 |
Enrich Banking/智盈理財 |
i-Free Banking/自在理財 |
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総取引残高 TRB |
HK$100万以上 | HK$20万以上 | 制限なし |
中国銀行香港の凍結条件 Frozen
中国銀行香港も香港の他行と同じく、22カ月出入金がないと凍結してしまうので注意が必要です。凍結してしまうと香港に渡航するしか解除方法がないのも同様となります。
ちょっと一息コラム、銀行の本業と副業 LTV,DTI
香港のIFAもそうですが、金融機関というのは、機関という単語がつくため公的な業務を連想させる。業績の悪い業種を支援し企業投資を誘導、家計貯蓄の活性化するなど一般企業とは違う役割を担っており公共性を有している。しかしながら、銀行も私的な領域が目立ち始めている。銀行も自ら利益を出すことによってのみ、生存できるからである。そうであるならば、どうやって利益を出すのか。HSBCやその他銀行も基本的に資金中継機関であり基本的に預金を預かり、それを融資する。資金の余裕がある人々からお金を預かりこれを資金が必要な個人や企業に貸し出してあげる。預金と融資の大きく二つで成り立っている。
まず、預金を考察してみる。銀行預金のもっとも一般的な形態である普通預金はいつでも自由にお金を預けたり引き出したりといった預金であり、利息は相対的に低くなる。
これとは異なり、定期預金はいつでも引き出せない。6か月、1年以上に渡り資金を銀行に預けなければならない。預金額と利息は一定期間経過すると顧客に支払われ、場合によっては利息が毎月支払わることもある。銀行の立場では普通預金と異なり、安定的に資金を運用できる定期預金の金利をもっと高めに設定してもよいことになる。
毎月、一定の金額を積み立てる積立定期預金も銀行の代表的な商品となる。期間の満了をむかえると約定された利息と一緒にまとまったお金を引き出せ、まとまった資金を計画的に貯めることを目的とした定期預金である。その他、預金者が小切手を発行すれば銀行が何どきも預金額から小切手に対する支払ができるようになっている当座預金や財形貯蓄預金などがある。
次に、融資方法にもたくさん種類があり、一般的には担保の有無により、担保があれば担保融資、なければ信用融資に分類される。担保がたければ元金回収が難しくなり、担保融資には不動産など物的担保を取得した後、融資する商品である。土地、建物、自動車、株式及び社債なども担保として提供できる。
LTV(Loan to Value Ratio)は住宅ローンで銀行からお金を借りる際、資産価値がいくらまで認定してくれるか比率を表す。例えばLTVが60%であると時価3,000万円のマンションは最大1,800万円まで借り入れることができることになる。
DTI(Debt to Income Ratio)は年間総所得から住宅担保ローンの年間元利金返済額とその他年間利子返還額を合計した金額が占める割合である。つまり、LTVのように住宅価値に比例して融資するのではなく、返済能力にいかんによって融資する限度を定めるものだ。
担保になるものがない場合には、信用融資ということになる。専門職や安定した職場に勤めている場合にはさらに低い金利で信用融資を受けることができる。サラリーマンがたまに利用する通帳の残高がマイナスになる総合口座貸越と似た商品となる。しかし、一般の信用融資より金利が高くなることに注意が必要となる。特定の状況下では連帯保証人を要求することもある。
銀行のメイン事業は預金あずかりと融資の貸し出しであるが、収益性を高めるために副業もしている。ファンドとクレジットカード営業、バンカシュアランス(銀行での保険窓販)などが代表的である。2008年の金融危機以前には顧客にファンド販売を積極的に行ってきたが、それはファンドから一定の手数料が販売会社である銀行に支払われたからであるが、そのリーマンショック以後、グローバル証券市場が暴落すると銀行はファンド販売に対して保守的に立場を堅持している。ファンドを購入した顧客からのクレームが多数あったものと容易に想像できる。
結局、銀行は顧客満足度のため過去のように積極的に販売はしないものと、営業方針を変更したと思われるが、ファンドや保険商品販売の利益を放棄できるわけでなくまたしつこい営業が繰り返すのであろう。
LTV Loan to Value Ratio: 不動産を担保に出し銀行から融資を受ける際、資産価値がいくらまで認定してくれるか比率で表す。つまり、融資と担保価値を比較している。
DTI Debt to Income Ratio: 年間総所得から住宅担保ローンの年間元利金返還額と、年間利子返還額をあわせた額が占める割合。つまりLTVのように担保価値に比例して融資するのではなく、どれだけよく返せるのか計算して融資する限度を定めるものだ。
香港にてBOC香港の口座開設とアフターサポート
Bank of China (Hong Kong)/中国銀行(香港)有限公司の当社、口座開設とアフターサポートの料金表です。
口座グレード | 通訳アテンド,サポート料(HK$) |
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i-Free Banking/自在理財 |
総合口座5,000 |
Enrich Banking/智盈理財 |
|
Wealth Management/中銀理財 |
サポート内容抜粋 | 料金(HK$) |
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香港での投資商品のご案内 | 無料 |
住所や電話番号変更手続き | 1,000/回 ※弊社の顧客は無料 |
口座解約の手続き | 2,000/回 |
香港にて凍結解除手続き | 2,000/回 |
渡航不要にて凍結解除手続き | 3,500/回 |
オンライン操作サポート | 5,000/年 |
その他、各種手続きやトラブル解決や通訳 | お問合せください |
BOC香港の基本情報 Fundamental information of BOC Hong Kong
中国銀行香港は、総資産および預金量で香港第2の商業銀行として営業しています。香港ドル発券銀行の一行でもあり、世界で最も信用度の高い金融機関の一つです。
母体行である本土の中国銀行とは法的にも別組織であり、2002年には保有株式を放出して香港証券取引所に上場している。
日本からもっとも近いオフショア地域で信用力の高い銀行であるので、日本も属しているアメリカの経済圏から資産保全のために使用できる銀行と言えるのではないでしょうか。
非居住者にも口座開設を開放しているため、多くの日本人旅行者が香港へ訪れBOC香港の口座開設を行っています。
名称 | Bank of China (Hong Kong) Limited / 中国銀行(香港)有限公司 又は単に BOC Hong Kong |
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本店所在地 | Bank of China Tower, 1, Garden Road, Central, Hong Kong / 香港中環花園道一號中銀大厦 |
営業時間 ※香港時間 | 月~金曜日: 9:00~16:30 土曜日: 9:00~13:00 |
電話番号 ※口座クラス別 | 24-hour Wealth Management: +852 3988 2888 24-hour Enrich Banking: +852 2748 8333 その他: +852 3988 2388 |
ホームページURL | https://www.bochk.com |
申請書等の送付先 | P.O. Box 9526, General Post Office, 1 Garden Road,Hong Kong SAR / 香港郵政総局信箱9526号 |
SWIFT Code | BKCH HK HH |