キプロスへの金融支援
ギリシャ・スペインに続いて、今週キプロスはEUの金融支援を要求する第5の国となった。合計60~100億ユーロの融資を必要とし、市場は欧州債務問題のさらなる悪化を心配している。資金は引き続きユーロから流れ出るであろう。
EU首脳会議は今週木曜・金曜に開かれ、市場は首脳会議が欧州債務問題を解決す効果的な方法を出すことを期待する。ただドイツは依然として遅々とし、譲歩しない構えを見せる。ドイツ財政部はユーロがひとたび解体すれば、国内経済が後退してしまうだろうとも指摘している。少し前にドイツの株式市場は二つ山の形態が現れており、今現在は安定したサポートラインを守るべきである。
先週の連邦準備制度理事会(FRB)の会議後、バーナンキ議長は市場が期待する第3の量的金融緩和政策(QE3)はまだ行わなわず、ツイストオペレーション(OT)を年末まで延長するとした。短期的な債務を売り、長期的な債務を買う形だ。長期利率を抑制して経済を刺激し、市場は前向きであると予想される。
中国政府は少し前に市場救済に着手した。すでに利下げの期間に入っているものの、国内の貸借需要は減少傾向にある。この貨幣政策では大した効果が出せておらず、内需を刺激する後押しになっていない。同時に、中欧貿易は萎縮し1.3%増にとどまっている。明らかに先行きは明るくない。