日本円と金価格が全面安
2014年度上半期(4〜9月)の経常収支が2兆239億円(速報値)と集計され、現在の基準で比較可能な1895年以降の上半期の黒字では最小値であると日本の財務省が11日発表した。円安で火力発電用燃料の輸入額が増加し、貿易収支の赤字が4兆3千974億円に達し、経常黒字が1兆円近く大幅に減少した。
昨日、日本円が一時、1ドル=116円台まで下げる、7年ぶりに最も低い水準まで下落している。米国利上げ懸念と日本の衆院解散と早期の総選挙実施の予想が重なったためである。11日ニューヨーク外国為替市場で結局前日比0.8%安の115.76円となり、一時116.10円まで下落し、2007年10月以来7年1ヶ月ぶりに最も低い水準となった。ユーロに対しても1.2%下落し、144.41円を記録している。移動平均性は下落傾向を形成しており、短期で円安が続くと予想されている。
金相場上昇の力不足
一部では、金価格がオンス当たり1,000ドルを下回ることもあるとの見通しが出てきている。金価格がさらに下落してオンス当たり1,000ドルを下回る場合は、ファイナンシャルタイムズでの分析では金鉱会社の統廃合や金鉱の閉鎖などが問題になるだろうと伝えた。米国が量的緩和終了を受けて市場のリスク回避の心理状態が弱まるため、短期の反発は難しくなる
米国株は急反発
11日特に材料がなくとも、企業の好調を背景に高値を更新していった。S&P500指数は1.42ポイント(0.1%)の上げの2039.68、ダウジョーンズ指数は1.16ポイント(0.1%未満)が上昇して1万7614.90で取引を終え記録を更新した。10月の強い下方圧力を抜け急速に下落幅を戻し、この長期上昇トレンドが続くであろう。