BRICs対照的なインドとロシア
新政府による経済改革の推進が期待され、インド株は続伸。工業生産の回復や、輸出増加およびインフレ低下が見られる中、市場はインド経済は確実に底を脱したと見ている。チャート上、25,000ポイントにインドボンベイ指数の重要なサポートが見られ、上値抵抗線は27,500付近。
ロシアのウクライナ問題による西側諸国との争いで、制裁の暗い影を落としロシア株の重石となっている。だがはすでにマイナス材料を大方消化した事が反映されていると見られ、加えて石油輸出国機構(OPEC)による減産の可能性も否定できず、ひとたび石油価格が上がりだせば、資源大国のロシア株は恩恵を受けられる望みがあろう。3月から現在まで、ロシア株は「三角保ち合い」となっており、株式市場が相場転換の局面になりつつある事が反映されている。もし指数が1,280を上昇突破できれば、その後上昇相場が期待できるが、相反して、もし1,180を下回れば、その後更に低水準を試みる恐れがある。
ブラジル・ボベスパ指数 BVSP
ブラジルの株式市場は3月より「ダブル・ボトム」を形成後に上抜けるも62,000付近でレジスタンスにぶつかる。指数が「ネックライン」である57,000ポイントを維持できれば、上昇幅予測からブラジル株相場は69,000への上昇が見込める。ブラジルは年末に総選挙を控え、市場は次期政府の心機一転を期待しており、株式市場相場は総選挙が好材料となって好パフォーマンスが見込める。
上海総合指数 SSEC
中国本土が最近発表した経済指標は予想を下回り、A株は高値から反落。マーケットは中央政府が経済措置を打ち出すか否かに期待を寄せている。政府は中国共産党第18期中央委員会第4回全体会議(四中全会)を来月に予定しており、新政策発表の有無が市場の焦点となろう。テクニカル上、上海総合指数は2,340のレジスタンス、2,260付近にサポートが見られる。