ポートフォリオの一部にドルを
米ドルについて話をする上で、まずは以下のドルインデックス(US Dollar Index)の日足チャートでは、米ドルは過去数年間、上昇が見て取れますが、だからといって最近の強気相場はまだ過信することはできません。
週足チャートを見てみますと、米ドル相場の強気がより明らかで、現在はすでに前回の高値突破を待つのみの状態となっています。
ファンダメンタル分析の面では、米国の量的緩和の終了が近づくに従い米利上げ現実的となり出てきており、残るはいつ実施されるかといった時間の問題のみとなっております。
アジアの2大通貨である人民元、もうひとつが弊社香の顧客層に多い日本円です。日本の経済指標が再び下向き、高齢化問題や財政問題も解決できておらず、加えて先行きを牽引する経済政策も大まかな方向性に変化が見られない状況となっており、大きな歴史トレンドとして日本円が強気なることは難しいでしょう。
中国本土はすでに以前のように力強い経済増長スピードを諦めたことから、経済成長の鈍化、加えて民間の資金はひっ迫し、再び金利を引き上げることになれば経済を死に体の状態に追いやることになります。このため、単純な人民元切り上げの流れはいつ大きな変化が起きてもおかしくはありません。この先数年、米ドルは強いトレンドと、大きなドル安をもたらす可能性を大いに有していますが、機能的に米ドルの現金のポートフォリオの割合を調整するのが、資産管理の第一歩となるのです。