HSBC,Standard-Charteredに続きCitiBankも撤退
シティグループ(Citigroup)が日本国内の個人向け金融業務の撤退する方針を固めたと報道が伝えています。数十年の間、日本で欧米の銀行系であると最大手であったシティグループは、リテール·バンキング事業を売却のため入札を検討。
資産基準では米国の3大銀行であるが、現在、日本全国に33の支店(香港は38支店)を設けており、日本国内の預金規模は約3兆9,000億円となる。
前身となるインターナショナル・バンキング・コーポレーションが1902年に最初の支店を横浜に開設し100年の歴史を誇る。
現在は丸の内にある「新丸の内ビルティング」を拠点に、個人向け及び法人向け銀行、証券、クレジットカード、消費者金融、投資銀行の各業務を展開していたが、今回の撤退の決定に至った。
個人金融資産を1千万円~3億円を対象としグローバルに業務を展開する個人向け金融ビジネスでは、Standard-Chartered Bank(スタンダード・チャータード・バンク)、HSBC(香港上海銀行)の個人金融部門も日本から撤退済み。
結局、日本国内では、この手の銀行のサービスはすべてなくなってしまうことになる。
今回のシティグループの決定は、個人金融部門での成長の潜在力のたる高い分野に集中したいという意志を明らかにしており、成長が鈍化した国や都市は避けたいという意味である。
米国以外の海外市場での戦略をアジアでも適用しており、まさに大都会の本当の富裕層と多国籍大企業にリソースを集中する戦略である。
日本ではその富裕層の受け皿となることができず、また借入需要がなく金利はゼロに近く推移しており、銀行としては融資部門で利益をあげられないのが現実となっている。
2012年Michael CorbatがCEOに就任して以来、縮小のスピードが加速しており、トルコ、ルーマニア、ウルグアイ、パラグアイ、ホンジュラスなどで個人金融部門を整理してきており、今年の夏はギリシャとスペインの個人金融部門も売却することで合意している。