オンラインMMF余額宝
中国のミューチュアルファンド業界の運用資産が史上最高を記録した。
中国インターネット企業の巨人アリババとテンセントなどが販売しているオンラインマネーマーケットファンド(MMF: Money Management Fund)で、中国本土の個人投資家のおカネを集めている。
https://bao.alipay.com/
オンラインMMFの金融商品が中国の金融市場の短期金利の安定に寄与するという評価されている一方、昨年話題になったシャドーバンキングを再び量産しているという懸念も深い。
中国のミューチュアルファンド業界の運用資産は6月末基準、3兆5500億元(5720億ドル)にも及ぶとされ、年初以来21%増加していうる。フィナンシャル·タイムズは国内経済の全体的な不振にもかかわらず、ミューチュアル·ファンド業界の運用資産規模が増加しているのは、このオンラインMMFの人気を反映されているとしている。
昨年から販売されたインターネット企業のオンラインMMFは現在、中国国内のファンド業界を市場を席巻している。ペイパル(Paypal)と競合するアリババのアリペイ(支付宝)はMMF商品である余額宝(Yuebaoウィアーバオ)を昨年6月に発表し、それ以来、多くの追随商品が続いている。。
余額宝(Yuebao)は、現在最も大きいオンラインMMFとして資産規模が5740億元となり、中国南方資産運用と中国AMCののMMFがそれぞれ1000億元と880億元で続いている。
オンラインMMFの金利
個人投資家をがオンラインMMFに魅了される要因としては、年4〜6%に達する利回りが挙げられる。余額宝の7日間平均年換算利回りは1月のピーク時に6.76%に達し、国有銀行の1年もの定期預金金利(3.0%)の2倍以上となった。
しかし、ミューチュアルファンド業界の他の一方では苦戦を強いられている。中国の株式型ファンドの運用資産は、今年上半期末基準で12億元を記録し、年初来5%減少した。同期間の投資収益率はマイナス2.9%となっている。
中国の金融規制当局は、急成長するオンラインマネーマーケットファンド業界を注視している。オンラインMMFの急激な成長は、シャドーバンキングを再度煽ることができるとともに、大手銀行にも打撃を与えるいると見たてることができるのだ。特に天弘(Tianhong)基金管理有限公司などのオンラインMMFの運用会社は、銀行に求められるような資本規制が適用されなく、中国のオンラインMMFの驚異的な成長にブレーキがかかる可能性もある。
一方で、業界全体の競争が生まれ、中国の銀行にいっそうの改革に向けた準備を促すとの見方もある。
シャドーバンキングの構成要素、WMP
現時点では、中国の金融規制当局は、銀行が販売している高金利の投資商品である資産管理商品(WMP: Wealth-Management Product)の手綱を締めることに集中している。ウォールストリート·ジャーナルによると、中国の銀行が今後WMPビジネスを独自の事業領域に分離して、リテール·バンキングとは別の会計と統計分析、リスク管理、査定システムを備えなければならないと報道した。
中国銀監会は5月末を基準に、400以上の都市銀行が販売したWMPを合計13兆9700億元(2兆2500億ドル)であると推定し、商品の平均金利は4.13%と分析している。