欧州の回復力なお弱い
2月に発足したレンツィ政権への期待や欧州中央銀行(ECB)の量的緩和が相場を押し上げイタリアの株価指数のFTSE・MIBは、2年前の欧州信用不安のさなかの安値を7割強上回り、ここ2年の最高値を突破。今後は上昇力が乏しく、その他の欧州主要国と同様に調整基調に入ると見られる。
農産物マーケット、夏季に上昇とは限らず
6月の世界の食料価格指数が再び下落し、3ヶ月連続の下落を継続したことが分かった。 FAO(国際連合食糧農業機関)によると、6月の食料価格指数は前月比1.8%減の206ポイントを記録した。 これは前年同月と比べ2.8%(6ポイント)低い数値だ。特に、世界の生産量が向上することが見込まれることにより、穀物、油脂類の価格指数が下落してつられたと分析されている。砂糖、乳製品価格指数は小幅下落しており、肉の価格指数は強横ばいを維持している。
毎年、期間こそ違えど農産物マーケット上昇幅が夏季に上昇を見せてきたが、今のところ本年の農産物指数(GKX)はこのところ暴落しており、夏季の上昇トレンドは、どうやら下降トレンドの中の小さな反発に止まると見られる。
コモディティマーケット、コモディティ指数はなお下落
コモディティ指数(Commodity Channel Index)は年明けの高水準から反落、徐々に下降トレンドを形成し、この先もコモディティ価格の続落し、世界経済の景気回復の力が依然として弱いことを示している。
※CCI(Commodity Channel Index)は、特定の日のピボット(Pivot)の株価ㆍ為替レートと一定期間(通常20日)移動平均したピボット株価ㆍ為替レートとの間の偏差を比較してマーケティングの視点を把握する技術的な指標である。 商品先物の周期的な流れを把握しようと考案されたが、株価ㆍ為替レートの変動を測定するためにも役立つ。