景気楽観で円高へ
21日、日銀は決定会合の公表で、政策金利と量的緩和を現状維持するとした。黒田総裁は日本の経済先行きがやや楽観的であるとし、しばし量的緩和拡大の可能性は無いと表明している。第2四半期の日本のGDP成長率は予想を上回り1.5%増となり、前期比0.1%増で明らかな改善が見られる。継続的な円高傾向が見られ、ドルは101円台後半に下落。今なお日本の輸出面では明らかな改善が見られず、貿易赤字が続いており、経済回復の先行きに一層暗い影を落している。
ロシアRTS指数
ロシアの強硬姿勢による西側諸国からの制裁がある程度弱まり、近日プーチン大統領は中国を訪問。21日には中ロ間で天然ガス輸出をめぐる契約が20年以上の交渉を経て締結。ロシアは2018年より中国に天然ガスを供給し、契約規模は4,000億米ドルに達すると見られ、両国の貿易にとって重要な意味を持つ。好材料視されロシアRTS指数は続伸、反発が続き、5月以降累計15%近く上昇。
上海総合指数
中国の株式市場関連の改革法案が市場に短期刺激をもたらしたものの、市場情緒はまだ低迷が続く。上海総合指数は再び下落し2,000付近で底を探る。21日には2,000を割り込んだ直後に引き上がり、予想通りの動きに。同時に、国務院は景気刺激策を発表、172項目の重大水利プロジェクトをスタートさせるとし、完成後は水の供給および農業の灌漑能力を大幅に強化でき、さらには新興産業の発展により多くの資金を取り入れると見られる。政策による底固めの意図は明白で、指数は短期的にやや強めのサポートを得られたが、横ばいの動きが続いており、この先の中期トレンドの方向性は分岐点が迫る。