ウクライナ問題が深刻化
ウクライナ危機の深刻化が続いており、ウクライナ政府は15日、親ロシア派武装勢力が占領した地区の奪回を目的とした、東部地域に対する軍事活動を始めたことを明らかにした。死傷者の発生から、ロシア政府はウクライナへ警告を発しており、緊迫した局面が続く。経済面では、ユーロ圏で今なおインフレ抑制が続いており、この先デフレリスクの可能性が有るが、最新の中央銀行の会議ではまだ量的緩和の実施は決定されていない。ドイツ株式市場指数ではここ一週間で9,200ポイント付近へ下落。政治及び経済情況が改善されるまで、指数の反発力は限定的であろう。
ジャカルタ総合株価指数
9日のインドネシア総選挙の結果、闘争民主党(PDI-P)がやや多くの票数を得たが、得票数25%以上を得られなかったため、闘争民主党が単独で大統領候補者を擁立できない事態となった。総選挙が期待通りの結果を得られなかった事から、市場の信頼感は大いにくじかれ、4月10日のジャカルタ総合株価指数は3.4%暴落。しかしこの暴落後は継続的に反発し、今年に入ってからの上昇トレンドを順調に維持。だが、この先も政治面の不確定要因によって市場の信頼感が試されるだろう。
上海総合指数
先週、新政策として「滬港通」(上海と香港の株式市場相互乗り入れ制度)が発表され、今後上海及び香港の株式市場が連動すると予想される。これは中国の資本市場及び人民元国際化の過程における重要な一歩となり、大いに市場の信頼感を刺激。香港及び上海の両市場でAH価格差銘柄の高騰が見られ、上海総合指数は一日で大幅に1.38%上昇し2,134ポイントへ。しかしこの改革は道半ばで、正式実施は6カ月以降であることから、材料消化後の株式市場は今週ある程度調整の動きに入るであろう。