不動産の規制緩和
ハンセン指数は先週からの強気基調を継続、上方突破し22,500ポイントの水準へ。市場がニューエコノミーと形容するIT関連や環境保護関連などの銘柄が下げ止まり、上昇に転換、オールドーエコノミー銘柄のセクターが相次いでマーケットのムードを牽引している。 中でも、IT関連トップ銘柄の騰訊控股(テンセント/0700)、環境保護関連の 北控水務(ペキンエンタープライズウォーター/0371)が低水準から反発し10%近く上昇。このほか、カジノ関連の銀河娯楽(ギャラクシーエンター/0027)、金沙中国(サンズチャイナ/01928) も大幅上昇し、株式市場の上昇を牽引していることから、近いうちに再び最高値を更新すると見られる。 中国本土では、各地で価格抑制策の緩和とのニュースが続々と報じられており、不動産価格の大幅変動をある程度防ぐと見られる。このニュースが好材料視され一部の中国本土の不動産銘柄を牽引。中国海外発展(チャイナオーバーシーランド/0688)、碧桂園(カントリーガーデン/2007)、富力地産(R&Fプロパティーズ/2777)及び恒大地産(エバーグランデ/3333)も著しい上昇が見られており、指数のパフォーマンスは好調に推移している。
米国株
先月行われたFOMCの終了後、米FRB議長のジャネット・イエレン(Janet Yellen)氏がQE(量的緩和)終了の6カ月後の利上げを発表した事を受け、市場ではQE終了前倒しへの懸念が一時的に見られた。イエレン氏は補足発言で、雇用問題がまだ思わしくない状況にあり、今後もQEを継続する意向を示したことで、市場の利上げ予測を沈静化させる狙いが有ったと見られる。米国株はイエレン氏による発言からサポートを受け、再び史上最高値を更新した(1,890ポイント)。
オーストラリアドル
オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は4月の会合で、豪ドルの政策金利を2.5%に据え置くとし、またこの先一定期間は利率を維持すると発表。これを受けて豪ドルの最近の強気基調が刺激され、ここ4カ月の最高値を更新した。中央銀行は何度も豪ドル為替が過度な高水準であると発言しているものの、具体的な行動は見られない事から、かえって豪ドル相場は投資家達からの追随が続いている。