ゲーム関連は大幅変動
<ここ数カ月、企業規模の大小や業績の良し悪しを問わず、IT、ソフトウェア、モバイルゲーム、オンラインゲーム関連銘柄の高騰が止まらない。いずれの銘柄も最高値を何度も更新している。 評価額を見ると、上述の銘柄のうち多くの株価収益率(PER)が30~40倍へ上昇しており、もしこの先、好感のもてない業績が発表された場合、関連銘柄が調整トレンドに陥る可能性が高い。2000年のITバブルの時と違い、現在の高騰するIT関連銘柄等はいずれも業績の支持があるが、決してこれらの銘柄の評価が無限に膨張することを表しているわけではないため、エントリーを検討している投資家は注意が必要だ。 IT、ソフトウェア、モバイルゲーム、オンラインゲーム関連銘柄の中で、筆者はモバイルゲーム、オンラインゲーム関連銘柄がもっとも取引リスクが高いと見ている。統計データによると、スマートフォン出荷量およびモバイルインターネット使用者数は増加を続けており、市場はこの先さらに多くの人々がモバイルやネットのゲームを楽しむ可能性が高いと見ており、これがモバイル及びオンラインゲーム関連銘柄が高騰している主要因となっている。上述の株価高騰理由について筆者の異論はないが、ゲーム業界やゲームのエンドユーザーの趣向は、ゲーム関連銘柄に大きな変化をもたらす可能性を含んでいるため、ゲーム関連銘柄を有望視する際には、投資家はゲーム業界とゲームユーザーの趣向を見落とさないようにする必要がある。 近年、モバイル及びオンラインゲームを開発する企業が急増しているが、実際に周囲から一歩抜け出せる企業は極めて少ない。熾烈な競争環境の中では、ゲーム開発企業も常に淘汰されてしまう可能性を含んでいる。ゲームユーザーらは特定のゲームに対してもロイヤルティーが低く、彼らはゲーム自体が魅力的かどうかだけに関心を持っている。ゲームユーザーを繋ぎ止めるには、ゲーム開発企業は絶えず新作品を創り出さなければならない。その結果、作品の数を増加させ、同時に全てのゲームのライフサイクルを短縮させてしまう。ゲームが大ヒットすれば、当然ゲーム開発企業は大収益を得られるが、たった1つのタイトルでもゲームユーザーに不評を買うと、開発企業はすぐさま収益が損なわれてしまう。 収益の先行きが不安定であることは、モバイル及びオンラインゲーム関連銘柄に投資する際の主要なリスクである。