金利上昇で株式市場は下落
ちまたの昔ながらの見解や、経済学説の議論に至るまで、一様に金利の上昇は株式市場に不利に働くと言われている。
しかしながら、経済理論で刻々と変化する市場を理解し、仮説を立てることはなかなかできることではない。なぜなら、金利と株価が同時に上昇する情況することにより、考えているより頻繁に発生してきているし、もっと言えば短期で景気の先行きが好転する兆しが見てとれるからだ。
ここ数カ月世界の株式市場である変動が見てとれる。
投資家たちが米FRBの国債買い入れ策縮小へ懸念を抱いていることが原因となって、国債利回りは過去数カ月上昇を続け、当然、国債価格の下落圧力を受けている。
米FRBの資料によると、米国債の利回りはすでに2012年6月の2.7%から、約3.6%まで上昇しており、この約33%もの上昇幅は、長期債券ファンドに投資している人や、債券投資家に損失を与えているはずだ。
今年に入ってから米国株のパフォーマンスは好調で、金利が上昇したものの経済理論通りとなっておらず、株式市場へ衝撃を与えることはなかった。
米ダウジョーンズ指数やスタンダード&プアーズ500指数はそれぞれ18.5%および20.2%の上昇幅を記録。リサーチ会社Leuthold Groupによると、過去60年で、株価と債券利率が同時に上昇したことは十数回あった。たとえインフレ時期の金利引上げ(1978年3月から1980年11月にかけて5%引き上げた)でさえも株式市場は上昇を見せてきた。
この期間だけでも、スタンダード&プアーズ500指数は60%の大幅上昇となった。
過去のこの統計から解ることは、金利が上昇すれば百発百中で株式市場が下落するということでは決して無く、株式市場のパフォーマンスは、米国が発表する景気指標により大きく影響を受けやすいということだ。
予想を上回ると、市場の楽観的情緒やマーケットのパフォーマンスを牽引するが、この先数カ月で、米FRBが量的緩和策を縮小する可能性は非常に高く、金利上昇をもたらしすが、景気の持続的回復は、株式市場の先行きが明るくなる。
一体いつまでこの米国株の上昇が続くのか?誰も予知できないが、利益を獲得できる、より合理的な方法はなくはない。
投資ポートフォリオにおいて、適切な割合で債券ファンドを組み込み、金利上昇による株価下落リスクを相殺でる。 債券投資の割合は、投資家の年齢や投資目標によって異なり適切なポートフォリオを組むことがとても重要になるだ。