怠け者のための投資法3
これまで2回の記事にて積立ファンド投資や、怠け者のための投資法の各種メリットについてお伝えしてきた。これは長期投資、ドルコスト平均法は比較的簡単な投資方式の一種だ。しかし、定期定額のファンド投資では必ずしもにおける全てのリスクを回避できるわけではなく、また投資家の収益獲得を保証できるわけではない。しかし、リスクに直面しても、恐れる必要はなくリスク管理をしっかりと行っていればスムーズに解決することができる。
まず、積立ファンド投資が市場リスクに直面した場合、“定期定額=積み立て”が株式ファンドである場合、主に株式市場の変動が要因となり、債券ファンドへの投資リスクは主に債券市場の変動が主な要因となる。もし株式市場に2008年のサブプライム問題のような大幅な下落が発生した場合、仮に定期定額購入方式を採用していても、投資口座の市場価値が一時的に同じように暴落してしまうのは避けられない。たとえば、2008年1月から定期定額ファンド投資を採用し上海総合インデックスに投資をしたとすると、最大損失はマイナス42.8%となり、2009年5月まで運用を続けてようやくマイナス部分を回復できることになる。
第二に、投資家の流動性リスクについてだ。諸外国の統計データによると、投資周期が長ければ長いほど、損失を出す可能性は低くなるという結果が出ており、投資期間が10年以上という条件で、損失を出す可能性はほぼ0%となっている。ただし、もし投資家の資金繰りが難しくなり、まとまった現金が必要となる予定が有る場合、ひとたび株式市場の低迷によりキャッシュフローが緊迫した際に、投資の中断を余儀なくされ損失を被る可能性がある。
最後に、投資家自身の決定ミスのリスクだ。積み立てファンド投資は長期的な投資計画で規律性のある投資ですので、短期的に利益を得るものではない。この投資を実践する中で、当初設定した規律を基準とできない投資家は、例えば株式市場の好調トレンドの波を追い、不況の際には低値で損切りし、株式市場の低迷期に投資拠出を停止してしまう。これでは積み立て投資の基本原則に背くこととなり、積み立て投資のメリットを発揮することが出来ない。
例えば、2008年に株式市場が大暴落した際に多くの積み立てファンド投資家が定期拠出をしばらく停止したことにより、安値でユニットを増やす機会を逃し、積み立て投資のメリットが著しく現れることはなかった。