惹きつけられる金投資(その三)
前二回の記事では異なる金投資方法におけるそれぞれのメリット・デメリットを分析してきた。
結論として多くの投資家がゴールド・ファンド投資を選択する傾向にある。しかし、数多く存在するゴールド・ファンドの中から、どのファンドに投資するのがベターだろうか。
優良なファンドを選択する際、ファンドマネージャーの投資の方向性やファンドの構成、ファンド管理費などの分析にはプロの専門知識が必要となる。当然、投資家自身のリスク許容能力もファンドを選ぶ際の重要なポイントとなる。
ゴールド・ファンドに投資する投資家は、そのほかの金投資方法と比べて大部分の方々が低リスクかつ合理的なリターンを求め、手ごろな最低投資金額や金価格の上昇幅による含み益を期待する。
数多くある金関連ファンドの中から、金価格のトレンドと相関関係がとれている極わずかなゴールド・ファンドを発見することが重要だ。
2つほどファンドの例を挙げてみみよう。
ピクテ・ファンド(現物金地金) とiSharesの金ETFではそれぞれ過去1年と3年でほぼロンドン金価格と一致しており、金価格が10%上昇する際にはゴールド・ファンドも続いて10%上昇している。
この場合、単に現物の金を購入するよりもゴールド・ファンド投資のほうが顕著なメリットがある。これは、ゴールド・ファンド投資は積立式を選択するとドルコスト平均法による運用効果で、低価格での購入機会が多く且つ、高値の購入機会を回避でるので、ゴールド・ファンドの価格が上昇しなくとも利益を確保しやくなる。
一方、あるゴールド関連ファンドではロンドン金価格のトレンドと相反する動きをしており、ぶれ幅も非常に大きくなる。
このような相反するトレンドを招く要因は数多く存在するため、リスクを回避するにはさまざまな金投資ツールの優劣を大量にデータ分析する必要があると言える。