12月米国非農業部門雇用者数は25.6万人増
米国の通商政策と金利見通しに対する不透明感が続く中、主要国債の売りが広がり、リスク市場は停滞。米ドルは主要通貨に対して強含みで推移しました。英国の財政懸念からギルトは弱含み、30年物ギルト入札の需要は低調でした。米国株は第4四半期決算期を前に伸び悩み、欧州のストックス50指数はプラスで年初を迎えた一方、日本の日経平均は米国株の下落に追随。香港のハンセン指数は地政学的緊張で下落、中国の上海総合指数やインドのSENSEXも業績懸念で圧迫されました。韓国のコスピ指数はハイテク株の上昇で逆行。コモディティ市場では金と銅が上昇し、原油は堅調を維持しました。
12月の米国非農業部門雇用者数は25.6万人増と予想を上回り、失業率は4.1%に低下、平均時給は前年同月比3.9%増加。FOMC議事録では米国経済の堅調さとインフレ見通しの不確実性が指摘され、米10年債利回りは4.76%に上昇。市場はFRBの一時停止を織り込む中、今週の注目はインフレデータで、ヘッドラインインフレ率は前月比0.4%増、コアインフレ率は0.2%増が予想されています。FRBはインフレ鈍化と成長安定を背景に2025年9月までに金利を3.50-3.75%に引き下げると見られます。
中国では、PBoCが国債買い入れを一時停止する一方、信用不安と景気の不透明感を背景に10年物国債利回りの見通しを1.2%に引き下げました。市場のボラティリティは続くものの、利回りは低水準を維持する見込みです。