米、金融セクターの復活とテクノロジー株の波乱
JPモルガン・チェース(JPM)は、利益と収益の予想を上回り4.4%上昇、ウェルズ・ファーゴ(WFC)も予想を上回る利益で5.6%急伸しました。 特にJPモルガンは通期のNII目標を引き上げた一方、ウェルズのNIIは昨年から11%減少したものの、全体としては金融セクターが力強い回復基調にあることが示されています。JPモルガンは信用損失引当金を増額、ウェルズは若干減額した状況ですが、いずれも将来への備えが堅実であり、安心感があります。金融セレクト・セクターSPDRファンド(XLF)は、BAC、WFC、JPMに牽引され、金曜日に1.9%上昇し、日中の史上最高値を更新しました。 投資家にとって、金融セクターのポジションを再確認する絶好の機会が訪れています。
一方、テスラ(TSLA)は12%以上下落し、指数の中で最もパフォーマンスが悪い銘柄となりました。 CEOであるイーロン・マスク氏が木曜夜に行ったロボットタクシー・イベントでサイバーキャブとロボバンを披露しましたが、モルガン・スタンレーのアナリストは、「全体的に期待を裏切った」と指摘しています。しかし、テスラのような革新企業に対する市場の短期的な反応は、長期的な成長機会を見逃さないための重要なタイミングといえます。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは、バンク・オブ・アメリカ(BAC)の株式を10%未満に減らし、報告基準を下回りました。 SECへの提出書類によれば、バフェット氏は950万株以上を売却しています。
TSMC(TSM)は、9月の売上高が前年同月比で40%近く急増し、ウォール街の予想を上回りました。 AIプロセッサーの需要増加が大きく寄与しています。10月17日に発表される予定の第3四半期決算は、主要顧客であるアップル(AAPL)、エヌビディア(NVDA)、AMD(AMD)などの売上高にも影響を及ぼすバロメーターとなるため、注目の決算発表です。
モルガン・スタンレーは、エヌビディア(NVDA)のオーバーウェイト・レーティングと150ドルの目標株価を再表明しました。 アナリストのジョセフ・ムーア氏は、エヌビディアがGPUのブラックウェル・ラインの発売準備を進めており、生産の立ち上がりは「力強い」と評価しています。エヌビディアの株価は先週だけで約8%上昇しており、さらなる成長が期待されています。テクノロジー・セクターの中でも、特に半導体分野の動向には今後も目を離せません。
ボーイング(BA)は、機械工組合との交渉が決裂し、33,000人のストライキ中の労働者への提案を撤回しました。 両者の条件面での隔たりは大きく、ストライキの長期化が懸念されています。株価も2022年10月以来の安値水準まで下落しましたが、こうした調整局面は逆に長期的な投資の好機となるかもしれません。