日本銀行3月19日の金融政策決定会合
新年度が始まり、市場は今年中に150ベーシスポイント以上の利下げを期待していましたが、連邦準備制度理事会(FRB)の金利予想中央値は75ベーシスポイントの利下げにとどまりました。75ベーシスポイントに近い利下げは既に市場の予測に反映され、米ドルの上昇をもたらしました。しかし、今後の課題は、市場が金利再評価の大半をすでに終えた可能性が高いことです。現在の市場では、エコノミストの予測どおり、FRBが6月に最初の利下げを行うことが期待されています。次回のFRBの政策会合は3月19日から20日に予定されており、政策金利は現状維持との予想が主流です。米ドル指数(DXY)の上昇は、ハト派的な欧州中央銀行(ECB)による政策に依存する可能性があります。そのため、DXYは数週間は横ばいの動きが予想されます。
日本銀行は3月19日の金融政策決定会合で、超緩和的金融政策からの脱却に向けて重要な一歩を踏み出す可能性があります。この間、市場では春の賃金交渉の結果が注目されるでしょう。例えば、ホンダは7ヶ月以上のボーナスに5.6%の賃上げを、マツダは6.8%の賃上げを行う予定です(出典:ブルームバーグ、2024年2月21日)。また、日本最大の労働組合連合会である連合は、3月15日に第1回目の賃金交渉の結果を発表し、3月下旬から4月上旬にかけてさらなる発表を予定しています。米ドル・円の上昇は、日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策の終了や介入の可能性によって抑制される可能性があります。さらに、この通貨ペアは利回り格差によって伸び悩んでいるように見えます。
米ドル円の動向について、日本銀行の政策や春の賃金交渉の影響が注目されます。投資家にとっては、これらの要因が今後の為替市場にどのような影響を与えるかを見極めることが重要です。