植田和男新総裁の下で初の金融政策決定会合
米国の来週は、マイクロソフト、アルファベット、フェイスブック、アマゾン、コカ・コーラ、ビザ、ボーイング、マスターカード、エクソンモービルなど、複数の大手企業の決算発表が予定されています。米国の決算シーズンは加速し続けており、海外投資に興味を持つ日本人、特に富裕層の投資家の方々にとっては、今後も注目すべきでしょう。
2023年第1四半期の米国経済の成長率は、前四半期に比べて鈍化し、年率2.0%と推定されています。FRBが推奨するインフレ指標は3月に冷え込んだと予想されますが、コアPCEインフレ率は前月比で0.4%上昇した可能性が高いです。同時に、商務省が発表する3月の耐久財受注は、前月比0.9%増となる見通しです。これらのデータは、投資家が金利上昇によって需要が減少し続けていることを示す個人消費と所得に関するデータ、ミシガン大学の消費者心理の最終値、およびインフレ予想について細心の注意を払う必要があることを示唆しています。最後に、建築許可件数と新築住宅販売件数が、不動産に関するさらなる手がかりを提供することになるでしょう。読者の皆様がこれらの情報を活用し、より効果的な投資を行えるように、このようなマクロデータに注目することが大切です。
アジアでは、日本銀行が植田総裁のもとで初めて行う金融政策決定と、それに付随する四半期報告書(Quarterly Outlook Report)が注目を集めています。この決定と報告書は、今後の政策転換の兆候を示唆するものとして見られています。また、3月には日本の失業率、小売売上高、鉱工業生産の発表があります。韓国のGDPデータも同時期に発表され、半導体需要の低迷が背景となり、経済活動が引き続き圧迫されていることが予想されます。トレーダーたちは韓国の4月の消費者信頼感や景況感にも注目しています。台湾では成長率が、シンガポールではインフレ率が発表されます。
ユーロ圏の成長率がエネルギー価格の低下や復興基金の支出によって改善されるとの見込みは、投資家にとって好材料です。一方で、ドイツとフランスのインフレ率が低水準に緩和されることが明らかになる見込みであり、消費者にとっては良いニュースとなります。また、ドイツの消費者気候指標が上昇傾向にあることや、ユーロ圏の景気調査が予定されていることから、ユーロ圏全体の景気動向に注目が集まります。英国では、住宅価格や企業の楽観的な態度に関する指標が発表されるため、英国経済の現状や将来性についても注目が集まります。