今週は、利上げドミノでリスク資産暴落の明け
米国の金曜日に株価が急落を受け、中央銀行の利上げの方向性についてさらなる手がかりを得るため、FRB当局者によるいくつかの講演が注意深く見守られることになる。投資家は、FRBが好んで発表する個人消費支出インフレ率と個人所得・支出データにも注視しており、高騰するインフレを背景にした米国消費者の行動に関するヒントを得ることができるだろう。
中国の製造業PMIが注目され、8月に工場の閉鎖や停電で大幅に落ち込んだ後、追加刺激策がどのように工場の活動を助けたかが評価される。日本では、日銀の円高介入決定に関する洞察を得るため、日銀の9月会合の議事録を待っている。その他、インド準備銀行は主要レポ金利を50bps引き上げ5.9%とし、過去最低水準に急落したルピーを下支えすると予想される。
欧州では、ユーロ圏とドイツのインフレ率が9月に加速し、過去最高を記録するとの速報値 が発表される。欧州中央銀行/ECB幹部が最近タカ派的な発言をしたため、投資家は月曜日のラガルド総裁の欧州議会での証言を心待ちにすることになりそうだ。 政治面では、イタリアの国内総選挙が日曜日に実施され、世論調査ではブラザーズ・オブ・イタリーのジョルジア・メローニが率いる中道右派連合が勝利すると予想されている。
英国では、投資家はポンドに注目することになる。金曜日に政府がいくつかの減税を発表した後、ポンドは1985年以来の安値に急落し、このまま下落が続けば、イングランド銀行は予想外の利上げを含む何らかの措置を取らざるを得なくなるかもしれない。また、第2四半期GDPの確定値が英国経済のリセッション入りを確認し、イングランド銀行の金融指標と第2四半期経常収支も発表される予定だ。