引き続きFRB高官発言に警戒
週末、パウエルFRB議長が金曜日にインフレはまだ高く、FRBの引き締めサイクルはまだ終わっていないことを指摘し、市場の急激な売りを誘発した。そのため、来週は複数のFRB高官の講演の言動に引き続き注目が集まるほか、いくつかの経済指標の発表も注目される。最も注目するものとして、米国の非農業部門雇用者数である。8月の米国経済は28万5000人の雇用を増やし、失業率は3.5%にとどまると見られている。
中国の製造業PMIは、エネルギー危機のため地方政府があらゆる業種の製造業者に対してエネルギー配給を行ったことから、大きく縮小するか失速するかのどちらかになると予想されている。インドでは、第2四半期のGDPが前年同期比で大幅な伸びを示すと予想され、投資家は製造業PMIと8月の貿易収支の速報値も待ち望んでいる。韓国では、8月のインフレ率が1月以来初めて緩和されると予想されている。
ユーロ圏のCPI速報値では、エネルギーコストが前例のない水準に達したことから、年間インフレ率が7月の8.9%から8月には過去最高の9%に加速すると予想される。ドイツとイタリアではさらに上昇し、フランスでは37年ぶりの高水準となった前月から横ばいになると予想される。一方、7月の失業率は過去最低の6.6%となり、ドイツではさらに上昇し12ヵ月ぶりの高水準となる見込みだ。