インドネシアとマレーシアがアジア経済を牽引
前四半期のインドネシアのGDP成長率は予想よりも好調で、さらに6.4%近くの水準へ増加。これは主に国内消費や国内外からの投資に牽引されたことによる。現地政府は更に2014年の予測として、支出面から見たGDPの国内外の投資の割合が倍以上の増加を予想している。
マレーシアは今年、世界規模第2位と第3位の大型IPO案件を占めており、欧米への輸出は低下しているものの、前四半期の輸出額においては、中国と日本に対してそれぞれ13.2%および25%増加しており、欧米市場からのマイナス影響を十分補充できている。加えて、国内経済は内需の下支えもあり、アジア市場のなかでも最も有望である。
米国は直近の四半期の米小売売上高(Retail Sales)が予想を上回り、市場の国内経済低迷に対する懸念は和らいできている。しかし同時にFRBのQE3実施への期待値も弱まってしまった。世界は米国株式市場に対し買い控えの姿勢。
先週、中国は消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)を発表、それぞれここ2年半の最低水準となり、人民銀行が預金準備金率を引き下げる可能性が増加。しかし経済に対する実質的影響はさほど大きくない見通し。