FOMC量的緩和の縮小テーパリング開始
米国では、投資家は水曜日に予定されているFOMC議事録で明確になる。11月の会合でFRBは、インフレ圧力への懸念と経済と労働市場の緩やかな回復の中で、毎月の債券購入の縮小を開始すると発表した。それでも、パウエル連邦準備制度理事会議長は、回復がまだ完了せず、最大雇用にも達していないためFRBは金利引き上げに忍耐強くなれると述べた。また、今週末にはバイデン大統領が連邦準備制度理事会議長の発表を行う見込みで、ラエル・ブレイナード氏が指名される可能性が高まっている。
また、今週は米国の経済指標が非常に多い週となる。第3四半期GDPの第2次試算では、インフレ圧力の高まり、サプライチェーン問題、COVID-19患者の増加、政府による景気刺激策の効果が薄れる中、7-9月期の経済成長が急激に鈍化したことが確認されると予想される。米国市場は木曜日は休場、金曜日は感謝祭の祝日のため早めに閉場する予定。
欧州では、木曜日にECBが金融政策決定会合の結果を発表し、マークイット社のPMI速報値では、ユーロ圏の民間部門の経済規模が昨年2月に成長軌道に復帰して以来、最も小さくなったと発表されると予想されている。ユーロは、ECBが金融政策の正常化に他のほとんどの国よりも長い時間を要するとの予想から、10月のECB理事会以降3%以上下落し、16ヶ月ぶりの安値となった。また、欧州が再びCovidの震源地となり、ドイツやオーストリアを含むいくつかの国が移動制限を復活させたため、景気減速の懸念が新たに浮上した。11月のPMIが予想を下回れば、欧州通貨は再び打撃を受ける可能性がある。
アジア太平洋地域では、月曜日に中国人民銀行が新たな貸出プライムレートの更新を行うが、変更はないと予想される。一方、日本ではPMI速報値と東京のインフレ率に注目が集まっている。