香港株がA株を追随しない理由
金曜日の上海総合指数は5,000ポイントを超える上昇を見せたが、香港の株価はそれに追随せず、ハンセン指数は300ポイント近い下落を記録した。香港株とA株の逆行現象には二つの可能性がある。一つは香港の投資家がA株の将来の市場に対して警戒していること、もう一つは外部要因や現地要因が香港株に与える影響の可能性を市場が懸念していることである。
株式市場の上昇に伴い、A株のバリュエーションも割安ではなくなりグロース株のPERは160倍に達している。関係者は依然としてA株の強気相場は持続可能であると主張し、本土のアナリストもA株はバブルではないと述べているが、GEMのPERから見てA株が現在の水準からさらに上昇するリスクは高くないとは言い切れないだろう。先に関係者は「A株の上昇は時価総額を生み出したが、価値を生み出したわけではない」と指摘し、ここ数カ月のA株の大幅な上昇が実質的な要因に裏付けられていない。最近、証監会は2つの融資規則と関連規則を改訂中で、条件が整えば市場に諮るとしている。香港の株式投資家は、投資リスクを減らすため、むしろポジションを縮小した結果、香港株がA株の高騰に追随していないのだ。
香港株はフルオープン市場であるため、投資家は本土とは別の要因を無視することはできない。対外的には、ギリシャ問題がまだ続いており、この「時限爆弾」は常に隠れた心配の種の一つとなっているし、来週の火曜日と水曜日にはFRBによる金利の討議が予定されており、会合後の声明文が金利の方向性について新たな手がかりを与えるかどうかが市場の焦点となっている。
米国の5月の非農業部門雇用者数は28万人増と予想を大きく上回り、市場は米国が9月に利上げを行うかどうかを懸念していいる。内外の懸念材料もあり、香港株は当然ながらA株をアンダーパフォームしたのである。