7月1日のOPEC+の会合に注目
来週には米国の雇用統計が発表され、緩やかな雇用回復の兆しが見られると思われる。また、世界各国の製造業PMIの調査や、OPEC+の会合で連合の生産計画に指針が示される。
米国の雇用統計では、5月の雇用者数が予想よりも少ない55万9千人だったのに対し、6月は67万5千人の増加となるだろう。一方、ISM製造業PMI調査では、供給制約が続いているにもかかわらず、工場活動は3月の37年ぶりの高水準に遠く及ばず、強いペースで拡大していることが示されている。
アジアでは日本銀行が四半期ごとに発表する「短観」が投資家の注目を集めている。世界経済の回復に伴い、第2四半期に日本の大手製造業の景況感が改善すると予想されている。中国では、6月の製造業PMIがNBSとCaixinの両方から発表されるが、予想では、材料不足や購買コストの上昇により工場活動の成長が鈍化すると見られている。
欧州では、ユーロ圏とドイツ、イタリア、スペイン、スイスのインフレ率の速報値と、ユーロ圏、ドイツ、フランスの失業率が注目される。19カ国の通貨圏における消費者物価上昇率は6月に軟化し、5月の2年半ぶりの高水準から緩和され、ECBの目標である2%弱に戻る可能性が高いだろう。英国では、第1四半期のGDP成長率とマークイット製造業PMIの最終推計値が発表されるほか、企業投資と経常収支、イングランド銀行の金融指標、全国住宅価格が発表される。
また、木曜日に開催されるOPEC+の会合では、原油価格が引き続き堅調に推移していることから、主要産油国がグループ全体の生産量を日量50万バレル程度増加させる可能性が高く、投資家の注目を集まっている。