FRBは会合後、超低金利金融政策の維持を予想
来週は、米国と日本が金融政策を決定するほか、オーストラリアとインドの中央銀行の議事録も注目されている。その他の重要な発表としては、米国と中国の鉱工業生産高と小売売上高、カナダと英国のインフレ率、日本の貿易収支とインフレ率、オーストラリアの雇用統計、インドの消費者物価と卸売物価など。
米国FRBは水曜日の2日間の会合の最後に超低金利金融政策を維持すると予想されており、インフレに対する中央銀行の最新の見解を知る手がかりとしてパウエルFRB議長のコメントに注目が集まっている。一部の議員が経済への支援をいつ、どのように縮小し始めるかの議論を始めることを求めているが、他の議員は、インフレ圧力は一時的なものであり、中央銀行の雇用とインフレの目標に向けた実質的なさらなる進展がまだ必要であると述べている。
経済指標では、小売売上高と工業生産高、建築許可件数および住宅着工件数、生産者物価および外国貿易価格、企業在庫、NYエンパイアステート製造業景況指数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数、NAHB住宅市場指数、全体の純資本フローなどが注目。
アジアでは、日本銀行が6月17日と18日の政策決定会合で、政策金利をマイナス0.1%、10年日本国債利回りの目標値を0%程度に維持すると予想されている。中国の5月の鉱工業生産と小売売上高、失業率、固定資産投資、住宅価格指数などが注目されている。
ユーロ圏の鉱工業生産高と建設業生産高と貿易収支と経常収支、第1四半期の賃金上昇率、5月の消費者物価上昇率の最終値、ドイツの生産者物価、スペインとスイスの貿易統計、ポーランドの雇用統計などが重要な発表が予定されている。英国とEUが、北アイルランドにおけるブレグジット後の貿易協定の実施をめぐる紛争を解決できず、それぞれが相手を非難している。英国の経済カレンダーは、インフレデータと小売売上高、労働市場指標などの重要なアップデートが目白押しで、5月の消費者物価は1.8%上昇し、2020年1月以来の高水準を予想。