OPEC+の会合にも注目
来週は米国の雇用統計が発表され、緩やかな雇用回復の兆しが見られると思われる。また、世界各国の製造業PMI調査や、5月以降の連合の生産計画に指針を与えると予想されるOPEC+の会合にも注目が集まる。
米国の雇用統計は、バイデン大統領の救済策が承認されたことで労働市場が回復の兆しを見せていることや、ワクチン接種が急速に進んでいる中でいくつかの州がコロナウイルスによる規制を緩和していることから、3月の雇用者数は65万5千人増となり、昨年10月以降で最大の雇用者数の増加となるだろう。一方、ISM製造業PMI調査では、工場活動の拡大ペースが2004年5月以来の速さであることが指摘されている。
ア日本銀行が四半期ごとに発表する「短観」が投資家の注目を集めており、第1四半期に日本の大企業の景況感が改善したことが示される予定。中国の3月の製造業PMIは、NBSとCaixinの両方から発表され予想では、世界第2位の経済大国である中国は、昨年の大規模な落ち込みからの回復を固めており、工場活動は着実に増加していると見られる。
英国では、第4四半期のGDP成長率とマークイット製造業PMIの最終推計値が発表されるほか、経常収支、イングランド銀行の金融指標、全国住宅価格が発表される。
欧州では、ドイツ、フランス、イタリア、スペインを含むユーロ圏の主要なインフレ報告が発表され予想では、19カ国のユーロ圏経済において、昨年1月以来最大の消費者物価の上昇が見込まれる。
木曜日に開催されるOPEC+の会合では、5月以降の生産計画の指針が示されると予想される。欧州でのパンデミック対策の強化やワクチンの遅れにより燃料需要の見通しが暗くなっているため、主要生産国は既存の政策を再び変更する可能性があるだろう。