インフレ率と雇用率にはまだ程遠い
米国とブラジル、日本、英国、トルコの中央銀行の金融政策の決定が予定されている。米国と中国の鉱工業生産高と小売売上高、日本とカナダのインフレ率、英国の消費者心理、オーストラリアの雇用統計と小売業、ニュージーランドの第4四半期GDP、インドの卸売物価などが発表される。
米国のFRBは水曜日に2日間の会合を終え、連邦資金金利のターゲットレンジを0-0.25%に据え置くと見られており、投資家は中央銀行が債券利回りを低下させるために何らかの措置を取るかどうかに注目が集まっている。先週、パウエルFRB議長は、経済の再開により一時的にインフレが促進される可能性があり、米国経済は今後数ヶ月の間に雇用の強化が始まると述べた。しかし、パウエルFRB議長は、中央銀行が目標とするインフレ率と雇用率にはまだ程遠いと言及した。
経済指標としては、2月の小売売上高と鉱工業生産高が、国内貿易の減少と工場活動の成長の鈍化を示唆していると見られている。
英国では、イングランド銀行が金融政策を決定するが、投資家は様子見をしており、CovidとBrexitの経済への影響を監視しているため、変更はないと予想。
欧州では、ユーロ圏の対外貿易と建設業生産高、第4四半期の賃金上昇率、ドイツの生産者物価、卸売物価、スウェーデンのインフレ率、イタリア、スペイン、スイスの貿易収支の数字に投資家の関心が集まる。
アジアでは、日本銀行が3月18-19日に政策決定会合を開催し、イールドカーブのコントロールロールの変更を行う可能性がある。また、日本では、コア機械受注、外国貿易、インフレ率の最新データが発表される。また、中国では1-2月期の鉱工業生産、小売売上高、失業率、固定資産投資が注目。市場予測では、COVID-19危機の影響で2020年の同時期に急激に縮小した工場活動と国内貿易が、ほぼ記録的に増加すると織り込み済み。