バイデン大統領のパンデミック支援法案
土曜日の早朝にバイデン大統領が提出した1.9兆ドルのパンデミック支援法案が下院を僅差で通過したため、今後は上院での投票に注目が集まる。一方、投資家は金曜日に発表される米国の雇用統計とオーストラリア、ブラジル、カナダ、トルコのGDPデータ、世界各国の製造業およびサービス業のPMI調査、オーストラリア準備銀行の金融政策決定にも注目している。
米国では、労働市場の回復状況を示す2月の雇用統計に投資家の注目が集まる。非農業部門雇用者数は16万5千人増加すると見られているが、それでも2020年2月のピーク時に比べて約1千万人の雇用が不足することになる。また、失業率は6.3%と横ばいで、流行前の3.5%程度の水準を大きく上回ると見られている。
カナダの第4四半期GDP成長率と経常収支、貿易収支、PMI調査、ブラジルの第4四半期GDPと鉱工業生産、対外貿易、マークイットPMIなどが重要なデータとなる。
英国のリシ・スナク首相の予算案に注目が集まっている。この予算案では、パンデミックの影響を受けた企業や家計に対する追加支援策が明らかになるだろう。
ユーロ圏ではドイツ、フランスのマークイットPMIの最終結果に投資家は注目。また、ユーロ圏とドイツでは主要なインフレ率、失業率、小売業の報告が発表され、イタリアやトルコなどいくつかの欧州諸国では第4四半期のGDP成長率の更新が引き続き行われる。
中国では、NBSとCaixinが発表する2月のPMIに注目。予想では、中国はコロナウイルス危機からの回復を続けており、工場活動は堅調に伸びると見られている。日本では2月のPMIの最終結果を発表され、消費者信頼感や失業率、第4四半期の設備投資などがある。