米国の財政刺激策に進展の兆し
FRB(米連邦準備制度理事会)とECB(欧州中央銀行)が政策決定会合の議事録を公表するほか、インドネシアとトルコの中央銀行が金利決定会合を開催する。また、米国と英国、ユーロ圏、日本、オーストラリアのPMI速報値が世界経済の状況を示す。その他の重要な発表としては、米国の小売売上高と鉱工業生産高、カナダと英国のインフレ率と小売業、日本とユーロ圏の第4四半期GDP、オーストラリアの雇用統計などがある。また、投資家は米国の財政刺激策に進展の兆しがあるかどうかを注視。
投資家は水曜日に予定されているFOMC議事録を待って、次の金融政策のステップについて明確になる。FRBは、1月の会合で金融政策を据え置き、経済を支えるためにあらゆる手段を用いることを改めて表明した。経済指標では、1月の小売売上高および鉱工業生産高は、国内貿易の回復と工場活動の緩やかな増加を示唆していると見られる。2月のPMI調査では、製造業の拡大が1月の記録的な高さから鈍化し、サービス業の成長も勢いを失っている。これは、財政支援の不足と高い失業率の中で、パンデミックショックからの回復が弱まっているのが要因。このほか、建築許可証と住宅着工件数、中古住宅販売件数、住宅建設業者の景況感、生産者物価と外国貿易価格、企業在庫、NYエンパイアステート製造業景況指数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数、全体の純資本フローなどが注目される。
ヨーロッパでは、来週、ECBの政策決定会合の議事録、ユーロ圏の第4四半期GDPの第2次予測、2月のPMIの発表が予定される。PMIデータとしてドイツとフランスのサービス部門の縮小が加速が予想されるが、ユーロ圏の落ち込みは小さく、工場活動の伸びの鈍化は広範囲に及ぶと見られれる。
日本では、第4四半期のGDP速報値、貿易収支、インフレ率、機械受注、PMI、12月の鉱工業生産の確定値などが発表され、忙しい週になるだろう。タイとイスラエルの第4四半期のGDP、インドネシアの貿易収支と金利決定、香港の失業率、インドの最終貿易統計などが重要なデータとなる。
オーストラリア準備銀行は、最新の金融政策決定会合の議事録を公表する予定です。経済指標としては、オーストラリアでは、雇用統計、マークイットPMI、HIA新築住宅販売件数、ウェストパック・リーディング・インデックス、1月の小売売上高の速報値などが重要な発表となる。