金曜日に発表される米国の雇用統計に注目
来週のFRB/米連邦準備制度理事会の議事録と、金曜日に発表される米国の雇用統計に注目が集まっている。雇用統計では、労働市場の回復がさらに減速することが示唆されるだろう。その他の重要な発表としては、米国のISM PMI調査および外国貿易、英国の金融指標とユーロ圏の小売売上高、鉱工業生産高、インフレ率、中国のCaixin PMI調査、日本の消費者信頼感、シンガポールの第1四半期GDP、世界の製造業およびサービス業のPMI調査などがある。
米国では、投資家は水曜日に予定されているFOMC議事録を見て、次の金融政策のステップをさらに明確にしたいと考えている。FRBは12月の会合で、連邦資金金利の目標範囲を0~0.25%に据え置き、少なくとも2023年までは金利を変更しないことを示唆した。
投資家の注目は12月の雇用統計に集まっており、雇用者数はわずか10万人の増加にとどまり、4月の2,077万人の減少から5月に労働市場の回復が始まって以来、最小の増加となるだろう。失業率は6.8%に上昇し、パンデミック前の3.5%を大きく上回ると見られている。一方、12月のISM PMI調査では、製造業とサービス業の成長率がともに鈍化すると予想される。その他の注目すべき発表は、外国貿易収支と建設支出、工場受注、ADP雇用統計、Markit PMIと卸売在庫の最終測定値。
中国では、Caixinが製造業とサービス業のPMI調査を発表するが、予想では12月の工場活動は堅調な伸びを示した。日本では、消費者マインドと家計支出、一致指数の速報値の最終値などが重要な発表項目となる。
アジア太平洋地域ではオーストラリアの対外貿易、建築許可、マークイットPMIの最終値、インドの貿易収支速報とマークイットPMI、韓国の製造業PMI、香港の小売業、シンガポールの第1四半期GDP、インドネシア、タイ、フィリピンのインフレ率などが発表される。