香港年金制度MPFが2015年実績マイナス2.95%
2016年の成人の日の祝日をまたぐ連休をご利用されて、年初からたくさんの海外投資家の香港にお立ち寄りいただきました。
HSBC口座開設や、口座の使い方および投資セミナーにご参加していただいた皆様、大変お疲れ様でした。
弊社はSun lifeやageas社の年金型積み立て保険であるILASを販売していますが、連休明けから1月も中旬にさしかかり株式市場は連日、中国経済の減速懸念や景気の先行き不安も重なり全面安の展開となっています。
2016年にも株式市場と債券市場の両方の不確実性が、世界経済における苦戦は避けられないと見込まれています。香港250万のサラリーマンの個人年金ファンドであるMPFが2011年以来初めて、昨年2015年は損失を記録したようで弊社の従業員もサン・ライフ社のMPFを利用しているので気になるところです。
その2015年の成績は、ギリシャの欧州債務危機が世界の株式市場を襲った2011年8.57%の損失を記録して以来、最も低調となります。
2012年には12.18%、2013年には8%、2014年には1.55%の成長を達成し、安定した動きを見せていましたが、2.95%台のマイナスの成績を記録してしまいました。MPFリターンはそれでも、香港株式市場のマイナス7.3%に対してよい結果をもたらしていることになります。
最も実績が悪かった香港市場上場の中国本土企業の株価指数の19.4%下落に対して、株式ファンドが12.52%が下落にとどまっています。
日本を除くアジアの株式ファンドがその次に成績が悪く9.36%の損失を記録し、ほとんどのMPF口座が含まれている混合資産ファンド(株式と債券混合型)の損失率は2.86%と算出されています。
MPFの運用会社の複雑な手数料体系のために、香港のサラリーマンには過度に高い手数料を課しているのではないかと、非難を集めていますが、2016年度の今年はMPF手数料を0.75%の上限内で制限するようにする法案が香港政府から出てくることになっています。