QE3保留は米国経済有利に働く
予想通り、FRBは金利維持とこの低金利環境を2014末まで継続することを重ねて言及した。
オペレーションツイストは6月末でいったん終了し、その後、新たな政策を実施するかどうかについては、口を閉ざした。統括すると今回の会議の声明内容と前回とは似たりよったりの感があったが、FRBの将来展望に明らかな変化が見て取れた。前会議の声明の中でFRBは「将来いつくか期を重ねた後にアメリカ経済はゆくやかに成長し、加速する」FRBの経済展望が楽観的なことがわかる。
同時にFRBの経済成長予測の引き上げと、第四期の失業率が7.8に改善されるたことを合わせて表明した。
経済エンジンに火が入るなか、FRBにとってQE3(量的緩和第三段)への緊迫感は実際なくなりましたが、会議後、声明のなかで「必要があれば様々な方法で経済を刺激する」と意味を持たせたのは以下2つの可能性を示唆している。一つは政策の弾力性の確保、二つ目はQEの期待への考慮である。米国経済の先行きが好転してはいるが、欧州の状況が始終、芳しくなく、万一、欧州債務の危機が再び紛糾すれば米国経済も再度後退せざるを得ない。
それゆえにFRBの弾力性確保は当局に必要時のオプションを与えることになるのです。展望があれば希望があるように、マーケットが米国のQE3の発動を信じているだけで、米国株の反応にとってはよいタイミングであるかもしれないさらに、大統領選挙をひかえる今年、オバマ大統領の再任のため、バーナンキン議長はマーケットの楽観ムードを維持する必要があるるのだ。
FRBの次回会議は6月に行われ焦点はQE3実施の有無となっている。本当にQE3の実施があったと仮定するとオペレーションツイストは必要ではなくQE2前かQE1の完了後のタイミングでの実施が妥当だ。
つまり、FRBの次回会議において実施の可否が明確になるのだ。