リスクをはらむアジア株式市場
昨日9日は急落したものの中国の株式相場は2013年の最高値を突破後、300ポイント以上の大幅上昇を見せて8日には3年7カ月ぶりの高値を付けていた。移動平均線も、長期移動平均線を上昇突破している。中国政府の利下げなど経済刺激を打ち出す中、日本と同様に景気減速が続く一方で、株高という状況。昨日9日は当局のレポ市場から高リスク債の規制から一転下落となっており、注意が必要。
連日の中国株式市場の盛況の追い風を受け、上海総合指数との株価連動性が高い韓国国内に上場している中国企業が連日急騰しており、中国のETFも上昇を続けている。9日コスピ指数は前日比8.00ポイント(0.40%)の下落となる1970.95で取引を終え、中国、日本などの景気指標不振と原油価格急落などの影響で2日連続の下げで取引を終えている。コスピ指数は昨年11月、1980ポイントを回復した後、9月に100日移動平均線を割り込んだ後、韓国の株式相場は弱勢。しかし、韓国の株式市場を振り返ると、これまで幾度も暴落後に反発しており、今回の下落が危険なものとなるかは未知数。
オーストラリアの株式相場は8月の高値を更新できず、100日移動平均線付近まで再下落。市場では原油価格や最大の輸出品目である鉄鉱石のような鉱物価格の暴落でオーストラリア経済の先行きが懸念されており、オーストラリア準備銀行(RBA)の来年利下げの実施の有無が今回のトレンドの行方を決定すると見られる。