間もなく反発する農産物市場
先月、特に農産物やエネルギー分野が大幅に下落したのは、供給の問題が変数として作用したためと分析できる。エネルギー分野は、リビアが原油供給を再開し供給量が増え、価格下落につながった。また、農産物の分野は、作物の栽培に最適な気候が続く中、供給が上昇し、農産物の価格は最近4年ぶりの最低値である9%下落した。
最終的には両方の分野の両方の供給過剰が原因だったわけで同じ原材料であっても、中国の需要が増えたニッケルと亜鉛などの工業材は下落をを免れている。これに対し、他の通貨とドルを比較するとドルの価値が上昇すると、農産物価格指数も低下する。
従来は8〜10月、または11月上旬くらいまで夏の終わりの早秋には、エネルギーと農産物の両方の分野での価格上昇があり、農産物市場は今年前期の大幅下落を経て、各テクニカル指標ではいずれも間もなく反発する可能性を示しており、積極的投資家はチャンスとなる。
欧州市場は落ち込み
米国やアジア、新興国市場と比較して、欧州の株式市場のパフォーマンスは停滞ぎみである。30日の時点ではヨーロッパの企業の業績は低調でありフランスの石油会社トータル(Total)は第2四半期業績の低下に5%近く下落した。同じく電気メーカーのシュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)は、ユーロ高で利益が打撃を受けたと発表し4.3%下落した。照明メーカーであるドイツのオスラム(Osram)は7,800人の人員削減などの構造調整案を提出したものの8.3%下落している。
一方、英国最大の銀行バークレイズ(Barclays)は第2四半期に黒字転換したと発表した後、4%以上上昇なっているものヨーロッパ全体の経済回復の力は今なお弱く、ユーロ圏からの資金流出が継続ししばらく株式市場に関しては期待はできなさそうだ。
頼れるインド市場
インドの株式市場は連日上昇している。
インド株式市場の代表指数であるインドボンベイSENSEX指数は、2012年9月以降に現れた最長期間となる7月23日までに7営業日連続で上昇を続けた。
指数は24日下落となったが、マーケットでは今後も株式市場の上昇トレンドが続くこと楽観的な見通しが広がっている。本年度ののインドの株式市場はトップを独走。チャート分析では、上昇パワーにはややペースダウンが見られるものの、全体的な上昇トレンドはなお良好であるといえる。