米国IT関連銘柄の反発
最近米国が公表した経済指標によると、第1四半期の経済成長は冬の悪天候による影響を受けたものの、消費や製造業でも緩やかな拡大が見られた。同時に、米FRBの経済レポートでは不動産業で今な変動があると示しており、市場では現在の金融政策がしばらく続くと予想されている。米国株が続伸となり、今年大幅下落となっていたIT関連銘柄もある程度反発している。ナスダック指数は4,200台に乗り、年明けからは1.8%の小幅増となっている。反発後の動きに要注意。投資家情緒は今なお慎重で、出来高を伸ばせていない。今後も薄商いが続けば、間もなく発表となる雇用統計がこの先の動きを決定付ける肝となる。
日経株価指数
アベノミクスの2本の矢である財政と金融政策による景気刺激が功を奏し、日本は長年のデフレを脱し、最新のインフレ率は消費増税効果も合わさり3.2%増へ、23年来の最高値を更新した。第3の矢である「成長戦略」も間もなく発表となり、日本経済を更に刺激すると見られる。日経平均は下降トレンドを上方突破し小幅反発、15,000ポイント台に。短期トレンドは円相場の影響がやや大きく、円高傾向となれば株式市場の重石となろう。
香港ハンセン指数
中国政府は、一部銀行の預金準備率の引下げなどといった“微刺激”政策の実施を開始。中国・香港の両地の株式市場を刺激し、香港ハンセン指数は前回の高値を突破したが、その後上昇力を欠き、調整が見られ23,000付近へ。最近では政府が自由行(中国本土から香港への観光目的による個人旅行)の削減を検討している影響を受け、小売や不動産関連の銘柄が下落。W杯開催が近づき、宝くじ関連プレートにサポートが見られ、上昇幅が抜きん出ている。しかしマーケットにとってみれば、W杯によって一部の“賭博”資金が集まっている可能性があるため、ハンセン指数は頭打ちとなり下落する可能性がある。