最高値を連日更新
ウクライナ情勢の緊張がある程度緩和し、米国経済が徐々に回復する中、米国株は横ばいの調整期を経て12日の週に連日最高値を更新、ダウ指数は一時16,700台に。その後、株価収益率(PER)が高すぎるIT関連株や中小企業銘柄で再び投げ売りが見られ、重石となり14日の指数は反落。米国株のトレンドの良し悪しが分かれた為、市場の焦点が保守型銘柄に移っており、全体的なリスクは依然として抑制できよう。テクニカル分析で見ると、指数は16,500付近にやや大きめのサポートが見られ、上昇トレンドは変わらず、この先20日間以上維持できると予想。
ドイツDAX指数
ウクライナ情勢に今のところ悪化が見られず、欧州市場の焦点は再び経済面に戻って来た。最新のデータでは、ユーロ圏のインフレ率が僅かに上昇し0.7%増となっており、しばらく更なる下振れリスクは無いものの、長期的な低インフレの継続は中央銀行が真っ先に解決しなければならない問題だ。近日発表のニュースでは、ECB(欧州中央銀行)が6月にマイナス金利政策の実施による景気刺激を行う可能性が伝えられ、これを受けドイツDAX指数は前回の抵抗線を突破して9,765まで大幅上昇、史上最高値の水準に近づいた。政策による支持を受け、この先の欧州の株式市場は引き続き上昇となる可能性が高い。
上海総合指数
上海総合指数は以前より何度も2,000付近に底を探っており、いずれも主力として資金によるサポートを得られていた。先週5月9日に中国政府は最新の株式市場改革案を公表し、内容では多くの項目に中小投資家の保護や対外開放政策を含んでいたため、市場の投資意欲を刺激。上海総合価指数は2,000で底値固めに成功し、週明け12日には大幅に2%以上上昇した。しかし、方案が実施されるまではある程度の時間を要し、加えて市場はこの先の改革の効果に慎重な態度を維持しているため、指数の更なる上昇はまだ見られない。テクニカル分析では、2,100の下に抵抗線がやや強く、短期内での突破はまだ難しいと見られる。