間もなくアリババ上場
先週米FRBは現行の量的緩和縮小ペースの継続を決定、就業及び製造業のデータはいずれも米国経済が持続的に回復している事を示している。しかし7日に再びIT株の投売りが見られ、主要指数のトレンドは明暗を分けた。ナスダック指数は6日に1.38%の下落後0.32%の続落、中でも中国関連銘柄が軒並み下落し、株価低迷となっている。6日にアリババは正式にIPO(新規株式公開)申請書類を提出し、総額10億ドル規模の調達を目指すとしている。最終的に調達額が新記録となる200億ドルに達すると予想されているものの、今のところ市場の反応は比較的冷静である。電子商取引の世界最大手として、アリババのIPOは注目を集めており、IPO実施後に再び市場に刺激効果をもたらすと見られる。
金相場
5日にウクライナ軍部隊は「反テロ作戦」を拡大し、親ロ派との衝突で数十人が死傷している。ウクライナ情勢がリスク回避の情緒を高まらせ、金相場は続伸。7日にプーチン大統領が、ウクライナとの国境地帯から軍を撤収させ、軍事行動停止を呼びかけたと表明。ウクライナ問題解決の糸口が見られたことで、緊迫した局面も緩和され、金価格は1オンス=1,300ドル以下に下落した。テクニカル面では、20日・50日・100日移動平均線が接近しており、上昇圧力を形成しつつあり、この先一歩通行の相場になると見られるものの、経済回復及びウクライナ問題の解決が金価格をさらに下げ足を速めるであろう。
香港ハンセン指数
米国株の影響を受け、香港に上場のIT関連銘柄も投げ売りの動きが見られる。中でも騰訊控股(テンセント/0700)は470ポイントの水準に下落し、今年に入ってからの上昇幅を拭い去った。中国本土の不動産市場も冷え込んでおり、中国本土の不動産関連銘柄は大幅下落し、香港株の重石となっている。このほか、銀聨(ユニオンペイ)が、マカオでの違法なカード支払いを取り締まるための措置を発表し、カジノ関連銘柄が下落。各方面からの圧力を受けハンセン指数は続落、22,000の重要ポイントを割り込み、この先22,000以下で推移する可能性が高い。