企業業績が予想を上回り好調
米上場企業は相次いで第1四半期の業績を発表。集計するとS&P500指数の構成銘柄の中で、68%の企業が予想利益を上回り、加えて医療業界のM&A(企業の合併・買収)の動きが報じられ、市場の投資意欲を大いに刺激し、S&P500指数は6営業日続伸で1,880ポイントに接近した。その後23日に発表された最新の米国製造業PMI及び新築住宅販売件数がいずれも予想を下回ってしまったため、市場マインドが冷え込み、0.22%の小幅安へ、続伸は6日止まりとなった。しかし大引け後、IT大手企業のアップルとFacebookの業績発表で、成長ペースが維持されていることが確認されたことを受け、指数の時間外取引で大幅に上昇した。
人民元
中国第1四半期のGDP成長率は7.4%に減速、市場予想の7.3%を上回ったものの、中国経済の下降圧力は依然として大きい。将来的に貨幣政策として量的緩和が実施されると見られており、人民元相場は下降局面を脱せず1ドル=6.24元へ下落、18カ月ぶりの最低水準に。人民元安の流れは中国企業の輸出面でメリットが有り、経済成長の安定にとって有る程度の後押しとなろう。
上海総合指数
先週発表された「滬港通」の材料が徐々に消化され、上海総合指数は下降基調に。今週、中国証券監督管理委員会は新規株式公開(IPO)を予定している企業の仮目論見書を相次いで発表、4カ月間中断しているIPOが近い将来再開する気配を示しており、新たなIPO銘柄が資金を吸収する可能性が懸念され、指数の重しとなり続落し50日移動平均線のサポート水準を割り込んだ。政策面では、中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率の引下げ実施を決定したことから、量的緩和政策のシグナルであると見なされている。しかしその規模は比較的小さく、株式市場の動きが刺激を受ける可能性は低い。