IT関連銘柄に投売り
4月4日発表の米雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回り、経済回復に対する楽観すぎたことが浮き彫りとなった。この日IT関連銘柄の大規模な投売りが米国の株式市場に大幅下落を招き、ナスダック指数は2.6%下落。翌週明けも米国株は続落、ナスダック指数は100日移動平均線を割り込んだ。9日水曜日には米FRBがFOMC議事録を発表し、政策金利引き上げ時期が予想より早まる事は無いとした。これを受けて市場の悲観的観測が緩和され、株式市場を下支えて反発が始まっている。
日本円
日銀金融政策決定会合で現行の金融緩和策の維持が決定され、日銀の黒田総裁は日本経済成長に対する楽観的な見通しを維持し、消費税引上げが経済に与える影響は限定的であるとし、このため追加緩和は行わないとしている。一方、ウクライナ問題がまたもや深刻化し、投資家達によるリスクオフの円買いが加速。円相場を更に刺激し、ドル/円相場はここ3週間の最低水準へと大幅に下落した。
香港ハンセン指数
香港ハンセン指数は今週明け米国株の下落が足かせに。IT関連銘柄も同様に投げ売りの動きが見られ、小幅に下落し22,500ポイントを割り込んだ。その後、中国政府の景気刺激策を受け、中国本土の銀行銘柄が相場を下支えし上昇、火曜日に22,600ポイント台を回復。また、米FRBによるFOMC議事録の発表で市場の悲観的観測が緩和されたことを受け、香港のIT関連銘柄も反発を始め、指数をさらに押し上げ23,000ポイントの水準に近づいている。