利上げ時期が明確に
米FRB議長(Janet Yellen)は3月のFOMCの声明で、政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスから、これまで政策金利の引き上げの目安としていた失業率6.5%を撤廃するとした。一方、債券購入の規模は再び月額で100億ドル減らし、あわせて今年秋の資産購入プログラムの終了及びその6カ月後に利上げを開始する可能性があると示唆。米QE終了の時期が更に明らかになったことや、市場予測よりも早かったことを受け、ドルを刺激し他の主要通貨が急上昇した。米ドルは短期である程度反発すると見られる。
ニュージーランドドル
ニュージーランド準備銀行(NZ中央銀行)の会議後、真っ先に0.25%の利上げを発表。最低水準の2.5%から2.75%となる。同時に、2年以内に4.5%まで引き上げて景気回復がもたらすインフレ圧力のバランスを取る可能性が示された。市場予想の通り、ニュージーランドは最初に利上げサイクルに入った先進国となり、ニュージーランドドルは更に強含みとなって1NZドルあたり0.86ドルの水準に。
上海総合指数
中国本土では引き続きデフォルト(債務不履行)問題が加熱している。今度は浙江省の不動産デベロッパー「江興潤置業」が35億人民元の巨額負債を返済できない状況に陥ったというニュースがかけめぐった。加えて、中国本土の不動産企業の発行社債の利回りが急上昇しており、業界が再び資金逼迫を懸念している。 一方、中国本土の不動産価格は春節後から下落し始めており、価格下落の流れは地方都市から始まって主要都市にまで及んでいる。中国国内最大手の不動産デベロッパー「万科企業」でも、北京、広州などの主要都市で値下げ販売促進となっている。多くのマイナス材料によって中国の経済先行きに対する信頼感はダメージを受けており、中国の株式市場も低調に推移し2000ポイント付近をうろついている。