中国の環境とIT株が好調
2013年のIT及びカジノ関連銘柄は、目覚しい株価上昇を見せ大幅なアウトパフォームとなった。2014年の見通しでは、どの分野が有望視されるのか?はたまたどの業界を避けるべきだろうか?IT関連銘柄は2014年も引き続いて有望視する分野だ。その要因としてインターネットの世界と人々の生活がますます密接した関係になっている事が挙げられる。以前まで人々の多くは情報を捜し求める為だけにインターネットを利用していた。
しかし現在インターネットを利用する目的は、ショッピングをはじめ友人との交流やゲーム、金融サービスの利用等、すっかり多様化している。生活の一部としてインターネットの世界が溶け込むに従い、需要拡大が続いており、こうした状況からIT関連銘柄の収益拡大はスピードは比較的高い水準を維持する見込みがある。
2013年に素晴らしいパフォーマンスを見せたマカオのカジノ関連銘柄はというと、2014年は大型カジノリゾート施設のオープン計画が不足しており、加えて2013年の事業収益の統計データがすでに高水準に達している為、2014年は前年と比べやや平凡なパフォーマンスになるだろう。
そしてもう一つ、環境関連銘柄も期待値が高めの業界だ。本土の深刻な環境汚染は否定できない事実であり、公害の深刻化は国民生活に悪影響を与え、国の長期発展においても重い負担となってしまうことから、公害への取り組みは切迫した事態にあると言える。
これまでに習近平国家主席は幾度となく美しい中国を建設すると強調してきた。彼の強力なガバナンスのもと、中国政府は環境改善及び関連政策の実施に力を注ぐ可能性が高い。
相反して、環境汚染をもたらす石炭業界は、先行きがより暗いものになるだろう。このほか、香港の不動産関連株の動きもあまり楽観視できない。印紙税引上げの影響を受け、中古不動産市場は全体的に停滞している。政府が直ちに規制を撤廃しないかぎり、新築不動産市場の購買力を消耗し尽くした後、不動産価格は下落を招く可能性がある。
過去数年に渡って、中国本土からの観光客の消費に牽引され、国内の賃料がじわじわと上昇してきた。観光客の消費パターンが徐々に変化していることや、住宅不動産市場調整の可能性が有ることから、不動産賃貸関連株もまた好調なパフォーマンスとなるのは難しいだろう。