米FOMCの協議如何
先日発表された最新の米経済指標は市場予測を上回り、11月の失業率は7%まで低下、5年来の最低水準となった。加えて、一部の政府高官が次々と緩和策縮小を支持する発言をしており、市場では再び緩和策縮小予測が高まり始めている。これを受けて株式市場のパフォーマンスはやや弱化。株式市場は米FRB(連邦準備制度理事会)の協議結果が発表された後にようやく方向性が明らかになると予想される。
オーストラリア ASX
オーストラリアの株式市場は11月の高値更新後、徐々に反落。少し前に発表された経済成長率も予想を下回っており、加えてオーストラリア準備銀行(中央銀行)は再度となる経済刺激措置の打ち出しを発表していないことから、成熟経済国の中でもオーストラリアは最もパフォーマンス不調の株式市場となっている。年が明けてから、オーストラリア準備銀行は金利を再度引下げ、通貨安政策で経済回復を図ると予想される。
香港ハンセン指数)
香港の株式市場は、米量的緩和策縮小観測の影響を受けつつ、中国本土の金融改革の報道が徐々に足かせとなりパフォーマンス不調。12日には400ポイント近く暴落した。中国の大手銀行が譲渡性預金証書(NCD)を発行するとし、銀行間の融資需要及び利率の市場化が進めば、金融業界はコスト上昇に直面し、金融セクター株が圧力を受けて指数の更なる上昇が抑え込まれると見られる。しかし、長期に渡る中国の経済発展にとって、金利の市場化はプラス影響をもたらすと見られ、今後の中国・香港の両株式市場では好材料視されるだろう。