資産管理会社の選び方
昨今積立投資商品提供会社のケイマン諸島やマン島などの海外市場からの撤退が少なくない。
そして実に多くのIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)が海外の資産管理業務を継続するべく新たな提携パートナー探すが率直に言って、最適な資産管理会社(Product Provider)つまり、(保険会社や証券会社、私募のファンド)を探し当てるのは思うほど簡単ではない。
1、商品提供会社(Product Provider)の立ち位置は?
もっとも大事なのは上場し市場から一定の評価を受けているかどうかが重要なことは言うまでもない。
次にその資産管理会社のウェブサイトには、主要株主や代表者がはっきりと示されているだろうか?役員はどのようなメンバーで構成されているのだろうか?また、管理者や運営チームの組織構成は明記されているだろうか?
以上の重要な資料が一つでも不足している場合は注意が必要。慎重にそして用心深さをもって、こういった企業と長期間資産を本当預けられるか考えてみるとよいだろう。万が一事故が起きてしまった場合、その後誰に対して返金を求めるべきなのかも分からず途方に暮れてしまうだろう。
しかし、いくつかの資産管理会社では情報をあえて公表しない何らかの狙いがある。もし、こういった資産管理会社が、何らかの問題が発生しても訴え先が無い場合や、最も深刻なケースでは彼らが一夜にして影も形も無くなり、皆さんが汗水を流して得た大切な資金が一銭も戻ってこなくなる可能性もあるということだ。
それなりに信頼性の高い政府の金融管理監督機関の認可を受けている場合、例えば香港証監会(SFC)であれば財務データや管理者と株主構成員の名簿の開示を要求することができるので、信頼性に一票を投じることができるだろう。
2、その企業はどの法的規制を受けているか?
なぜポンジ・スキーム(Ponzi Scheme:ねずみ講、投資詐欺の手法)が起こるのか。なぜ未だに名の知られた多くの金融機関が誰にも気づかれずに皆様の資金を騙し取ることができるのだろうか。
その理由は金融機関に対する管理監督制度に、ある種の抜け穴が存在するからに他ならない。このため、多くのヘッジファンドがオフショアとなるバミューダやケイマン諸島を登録地としているのがわかる。その理由は一般大衆が彼らの財務状況を調べることが不可能であるため。
次のような話もよく耳にしています。オフショアで登録されロンドン証券取引所に上場しているヘッジファンドの場合、彼らは財務状況が私達から一目瞭然となってしまうことを少しも望んでなく、また重要な企業情報を一切開示しないことで、彼らのルールで好き勝手にゲームの継続が可能なのだ。
3、その投資商品提供会社の歴史や評判?
いくつかの社名や管理者の変更にだけ注力し、顧客の資産価値の最大化に注力していない。最もこの場合、老舗と言われている香港のIFAなどは過去に犯した過ちや訴訟を隠ぺいしている可能性が高い。
こういった会社が台湾で問題を起こした場合、社名と管理者を改めることで生まれ変わったかのごとく飛んでビジネスを続けている。
4、保護法の存在
いくつかのオフショアの島々の政府はオフショアを登録地とする会社が破産したり永遠に消滅してしまうことなど意に介していない。なぜならオフショア政府にとって、これは当初から想定済みのことであり、深刻には受け取るつもりも毛頭ない。
これに対し、いくつかのオフショアの島々では相互補完機構を設立し、万一いずれかの機関が破たんしても、島のそのほかの機関が共同で債務を負担する。これで各々の機関の信用性を強化できるだけでなく、同時に顧客に対し更なる安心感を提供することができるのだ。
十分に満足な投資商品提供会社とは、慎重な監管機関と法制度、この二つが同時に揃っていてこそ投資家を安心させられると考えている。その上、すべての海外投資家が知っておくべき企業情報が明瞭に周知されていてこそ各方面の保障が可能となるのだ。