三つのポイントでマーケットトレンドをつかむ
中国A株が好調となり、周辺の好材料も牽引する中、ハンセン指数は23,000ポイントの水準に上昇。19カ月以来の高水準となっている。
このトレンドから判断して、今後のハンセン指数は24,500ポイント、即ち2011年1月におよび4月に形成したダブルトップの抵抗ラインをトライする。しかし、今後の香港株式市場のパフォーマンスはなお中国A株のトレンドがどうなるかにかかっている。
もし上海総合指数がまた2,000ポイントを下回った場合、おそらく香港株式市場の上昇の勢いは再び阻まれるはずだ。言い換えれば、香港株式市場のトレンドがもう一歩さらに強気に転じたとしても、投資家の皆様にはくれぐれも中国A株の動向を見落とさないでいただきたい。
上海総合指数が2,000ポイントを回復し、中国A株はすでに底打ちとなったとみなされるかもしれないが、中国A株が本当に底打ちとなったのか否か、投資家の方々はなお観察を続けるべきである。なぜならば、中国本土の株式市場は多くの場合において決して基本的あるいはテクニカルな要因で動くものではなく、政策こそが株式市場の行方を左右する重要な要因であるためだ。
もし投資家の方々が中国A株を有望視する場合、次の三つのポイントを使って中国A株のトレンドを読むことができる。まず第一に中国A株関連ETFの買い入れ、第二にA株関連ETFの派生投資ツールの取り入れ、そして第三に中国の保険関連銘柄の収集である。
ここ数カ月、市場では中国A株関連ETFの後追いが多く見られる。こういった類のETFへの投資は中国本土の株式市場への最も直接的な投資方法といえる。中国A株関連のETFを選択する際、投資家はETFの取引量に注意が必要であり、同時にETFの株価の純資産価値(NAV=Net Asset Value)の中にプレミアムの減額とディスカウントの増額がどの程度含まれているのかにも注意が必要である。
一般的に、投資家が選択するのは活発な取引があり、かつプレミアムとディスカウントによる増額・増額をした純資産価値と株価の差が少なめとなっている中国A株関連ETFである。 より多くの中国A株ETFが上場するに従い、関連の派生投資ツールも続々と登場している。投資家の方々はもちろんこういった派生投資ツールを活用して中国A株のトレンドをつかむことができる。しかし、派生投資ツールの購入とは結局のところ高リスク投資であるため、投資決定の前に、まずは自身のリスク許容能力を十分に理解しておく必要がある。 ここ数年中国A株のパフォーマンス不振が中国の保険関連銘柄の業績の足かせとなっており、中国A株のパフォーマンスと中国の保険関連銘柄には非常に密接な関係があることがわかる。
しかし、中国A株のパフォーマンスは、中国の保険関連銘柄にとって影響を与えられた要因の1つでしかない。それゆえ、中国の保険関連銘柄の買い入れによってA株のトレンドを追随する手段は間接的な投資ということになる。