利回りと複利。不思議な6年
中国を代表する人気アニメ「喜羊羊与灰太狼(シーヤンヤンとホイタイラン)」では、主人公の喜羊羊(喜ばしいのシーヤンヤン)は生まれつきとても思い切りが良い性格をしている。ところが打って変わって友人の暖羊羊(暖かいのヌアンヤンヤン)はまるで優柔不断。
彼らは成人後すぐ、羊小屋で働きはじめました。毎月のお給料は2人とも同様に2万円ある。
20歳からの彼らの資産運用を仮定してみることにしよう。まず思い切りのよい喜羊羊は、毎月1万円を貯蓄にまわし、年利13%で、26歳までで積み立てを停止、その後はこの積立金を元に年利が加算されていくように運用することにした。そして優柔不断な暖羊羊は20歳から25歳まで貯蓄を行わず、26歳になってやっと毎月1万円の貯蓄を始め、年利は同じく13%で、66歳至まで毎月貯蓄を続た。
さて、最終的にこの2人、どちらの貯蓄総額が多くなったのだろうか?
じつはこれは「とっても不思議な6年(神奇的六年)」という名前がある、一種の計算ゲームなのだ。
この問題の答えは、喜羊羊が正解となります。
とても不思議に感じるだろう?
喜羊羊はただ暖羊羊よりも6年早く貯蓄をはじめただけで、毎月の貯蓄額も年利も同じ。しかも暖羊羊は喜羊羊よりも40年も多く貯蓄をしたにもかかわらず、どうしてこのような結果になったのでしょうか?
理由はとても簡単で、喜羊羊が6年早く貯蓄した資金には、その後さらに複利で利息が加わったのだ。
これが貯蓄資金のさらなる上昇となり、すでに暖羊羊が追いつけないものとなっていたのだ。
理解しておくべきは、喜羊羊は26歳の時点ですでに百数十万円の元金を蓄えていたポイント。これだけをとってみても、喜羊羊の毎年の投資収入額は、すでに暖羊羊の1年あたりの貯蓄額12万円を上回る計算となる。
収入が得られるようになった当初に、思い切りの良い性格をした喜羊羊の明確な意思決定が、すでに二人の貯蓄総額の明暗を分けていたのだ。そして、複利の力を活用すれば貯蓄資金があなたのために働いてくれるものであることも、証明できた。
このストーリーから、早期の貯蓄スタート及び合理的な複利の重要性がおわかり頂ける事と思う。
しかし、最も賞賛されることは、喜羊羊が6年にもわたって、途切れることなく毎月毎月のお給料から半分の額を貯蓄し続けたという、根気・気力ではないだろうか。海外投資家の方が、もし平均の月給が30万円あると仮定して、半分の15万円から一体いくらを貯蓄に回すことができるのだろうか?
もし、目の前に気の向くまま過去に戻れる扉があるなら、あなたが選ぶのはどっちの羊。