「財政の崖」を目前に、全世界が警戒
米国の「財政の崖」まで残すところ1カ月となったが、政府は依然として実質的な対策を出せていない。しかし民主・共和両党はいずれも譲歩の姿勢を見せ、市場の「崖」に対する懸念を軽減したい意向で、ダウ平均株価も同時に2日間反発。年末前に良いニュースと悪いニュースが相次いで伝えられ、米国株はやや不安定となる見通し。
ギリシャ国債はいまだ実質的な最終結論が出ておらず、欧州経済の雄、フランスも内部の構造的問題に直面しており、格付け機関のムーディーズは突然最上級の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げた。市場の欧州経済に対するマイナス見通しがさらに深まる可能性。
本年度におけるタイ市場の上昇幅は世界トップ3。しかし輸出市場低迷のあおりを受け、タイの今季GDPは1.2%の水準まで減速。水害再建がもたらしたエンジンは調整が始まっているため、調整後まで待機してエントリーする機会を探るべき。
先月から、ハイテク株はそれぞれ利食い売りが出ている。またハイテク業界トップクラスのヒューレット・パッカード社が昨年買収した子会社の不正会計の発覚で約90億米ドルの損失処理を計上。このニュースの後、一日だけで12%の下落幅を記録。ハイテク株指数はさらなる下落が予想されるが、来年のパフォーマンス予測には変わりはないため、じきに底値買いチャンスが到来する可能性がある。