所得税という税金 / Income Tax

包括課税ではなく、分類課税制度を採用している香港は、税務条例(The Inland Revenue Ordinance)で香港における雇用に起因する所得や年金に対して給与所得税(Salaries Tax 中文;薪俸税)を、香港における事業又は売買利益に起因する所得には事業所得税(法人税 Profit Tax 中文;利得税)を、香港内の不動産に起因する所得には財産所得税を各々賦課、徴収します。香港には人頭税、売上税、付加価値税、贈与税及びキャピタルゲイン課税されません。

所得税 Income Tax

個人所得に含まれる項目は給与以外にボーナス、生計費、コミッション、ストックオプション、雇用主が支払う副収入なども含まれます。この項目に含まれない所得は課税対象となりません。
香港は領域概念で所得税を賦課しますが、つまり、所得が香港で発生するか、香港を源泉とする所得のみ課税されますが、たとえば、香港で雇用されていなくても香港において役務が提供されている場合にはその所得も課税対象とみなされます。

総合課税 Comprehensive Taxation System

香港居住者である個人は給与所得税、事業所得税、不動産所得税の課税所用不動産購入目的の借款を、単一の申告書に合算して課税を受ける方式を選択できます。この総合課税方式によれば、不動産所得税法上損金不算入となる賃貸入金の支払利息についても、損金に算入されるため有利となります。当該方式によれば、前年度の損失は控除の対象となり、給与所得及び不動産所得と事業経費を相殺することができ、税額は人的控除額を控除した所得に対して給与所得税と同一の計算方式により算出されます。
※総合課税(そうごうかぜい)とは、複数の所得をまとめて総合的に課税す課るという所得税の税方式の一種です。対義語として二元的所得税などが挙げられます。日本では、原則総合課税が採用されているが、利子所得に対する源泉分離課税や、株式の配当所得や譲渡所得に対する申告分離課税など現実的には完全な総合課税は達成されていません。