FRBの利下げ見送りでシンガポール株上昇、香港市場は続落
米連邦準備制度理事会(FRB)が水曜日に利下げを見送ったことを受け、シンガポール株は今週2.4%上昇した。この動きはアジア市場に安定感をもたらし、投資家に確実性を提供する形となった。
一方、香港株式市場は続落し、ハンセン指数(HSI)は前週の1.12%下落に続き、今週も1.13%下落した。世界経済の先行き不透明感や地政学的リスクの高まりが、引き続き相場を圧迫している。
CKハチソン(0001.HK)は、港湾事業の収益が24%増加し、131億香港ドルを計上した。しかし、同社がブラックロックに43の港湾を228億ドルで売却したことが北京の反発を招き、地政学的緊張が高まる要因となった。
テンセント・ホールディングス(0700.HK)の2024年通期決算は市場予想を上回った。2024年の設備投資額は767億元(前年比221%増)に急増し、そのうちAI関連の研究開発投資が707億元を占めた。同社は2025年に少なくとも800億香港ドル相当の株式買い戻しを計画している。
シャオミ・グループ(1810.HK)は、2024年第4四半期および通期の業績が過去最高を記録し、「史上最強の決算」と称した。業績の好調を受け、シャオミ・オートの2025年納入目標を35万台に引き上げ、電気自動車市場への積極的な参入を加速させている。
シンガポール経済も好調だ。MASのデータによると、2024年第4四半期のシンガポール経済は前年同期比5%成長し、市場予想の中央値3.1%を大きく上回った。今後の見通しとして、エコノミストは2025年第1四半期のGDP成長率を3.8%と予測している。